出版社内容情報
「この本、買ってください」紙野君が差し出す本をきっかけに謎は解け、トラブルは解決する!?本を愛する全ての人に贈るミステリー!
内容説明
すみれ屋で古書スペースを担当する紙野君が差し出す本をきっかけに、謎は解け、トラブルは解決し、恋人たちは忘れていた想いに気付く―。オーナーのすみれが心をこめて作る絶品カフェごはんと共に供されるのは、まるでソムリエが選ぶ極上のワインのように心をとらえて離さない5つの忘れ難いミステリー。きっと読み返したくなる名著と美味しい料理を愉しめる古書カフェすみれ屋へようこそ!
著者等紹介
里見蘭[サトミラン]
1969年東京生まれ。早稲田大学卒。2004年『獣のごとくひそやかに』で小説家デビュー。2008年『彼女の知らない彼女』で第二十回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。漫画原作も手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
283
こういう読後感にぴったり合う言葉、使った事ない言葉だけどきっとこれ!『ほっこり』 お客様が味わう『美味しい料理と居心地』そして『時間』を何より大事に考える古書カフェすみれ屋オーナーのすみれ。古書エリアを手伝ってくれる紙野と2人で営むその店には不思議と心がほぐれる魅力がある。すみれが織り成すひと皿ひと皿の描写、かける想いと美味しさがまるで自分が今カウンターに座っているかのよう!そして悩めるお客に紙野が薦める古書!断言します!この本読んですみれ屋に行きたいと思う読メさん率100%‼️きっとほっこりする‼️🙇2019/05/06
yanae
176
うわぁ!すごいよかった、ビックリした!当たり本♥️カフェと古書店が併設されたお店。カフェ店長のすみれと古書店長の紙野くん。紙野くんは人が欲している本がわかってしまう才能を持つ。その才能で色々なお客さんを助けたり幸せにしたりする。二人のなかが縮まっていく様子も素敵。パン屋のパンセは絶対読むぞ。また読みたい本が増えました。似たような設定はあるかもしれないけど、料理の描写もとても美味しそうだし、個人的にすごく好きな雰囲気。とても暖かくなる一冊でした♥️2018/03/07
さくらさくら
137
古書カフェ「すみれ屋」では、絶品カフェご飯をすみれさんが提供し、併設する古書スペースを担当する紙野くんが悩めるお客様にお勧めする本をきっかけにトラブルが解決していく。面白かった。小説の中で紹介されている『料理歳時記』『猫語の教科書』は読みたくなって注文してしまった。届くのが楽しみです。2019/06/19
nyanco
108
古書カフェミステリー、ややありがちかと思ったのですが、読みやすく面白かったです。最初の物語、音楽を諦めきれない青年と恋人の話。3年目の約束のクリスマス、彼女のためにギターを売ろうとする青年、一方彼女は彼のためにアンプをプレゼントしようとする。本のソムリエの紙野くんが差し出した本はオー・ヘンリー。あぁ「賢者の贈り物」ね、ありがちだなぁ…と思ったのですが、意外な変化球にやられました。再婚した母親に反抗する少年が読む「にんじん」、母親に勧めた本は「小さなバイキング」、この謎解きもなかなか深かった。続→2016/06/19
tenori
93
面白い本を発見。小説のビブリア古書堂や東京バンドワゴン、漫画の金魚屋古書店に通じるものが。そこに食の描写を多めに加えた感じ。古書カフェすみれ屋はその名のとおり、カフェと古書の併設店。カフェ担当の玉川すみれ、古書担当のに紙野頁の二人に、訪れたお客さんが絡み、日常の風景の中にちょっとした謎解きを取り入れながらのストーリー展開。謎解きの鍵は古書にあり。カフェで提供されるメニューの説明に多少のくどさは感じるものの、本好きかつ美味しいもの好きな私にはぴったりマッチ。軽くて読みやすい。続編あり。2021/08/31