出版社内容情報
鬼、天狗、土蜘蛛、怨霊……。千三百年の歴史を誇る雅の都は古の妖怪や怨念が蠢く霊的空間でもあった。古地図でめぐる京都妖怪紀!
内容説明
1200年の歴史を誇る京都は「雅の都」としての表面だけではなく、魑魅魍魎が巣食う「闇の都」としての裏面があった。土蜘蛛、鬼、天狗、疫病神、怨霊、天狗、鵺…。これら異界からの使者を迎え撃つべく、人間たちはいかに都づくりに苦心していたのか。京都に関連する様々な怪たちを紹介し、知られざるもう一つの京都をクローズアップさせる。
目次
序章 異界への案内
第1章 怪異と遭遇するために
第2章 土蜘蛛を追いかけた天皇
第3章 人と鬼との邂逅
第4章 魔界に通じる道は何処に
第5章 疫病神から都を守る人々
第6章 都へ帰る怨霊たち
第7章 天狗の世界を覗くと
第8章 百鬼夜行の到来
著者等紹介
佐々木高弘[ササキタカヒロ]
1959年、兵庫県出身。京都学園大学人間文化学部歴史民俗学専攻教授、国際日本文化研究センター共同研究員。大阪大学大学院博士課程中退。専攻は文化地理学、歴史地理学
小松和彦[コマツカズヒコ]
1947年、東京都出身。国際日本文化研究センター所長。埼玉大学教養学部教養学科卒業、東京都立大学大学院社会科学研究科(社会人類学)博士課程修了。専攻は文化人類学、民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
pure-oneの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chatnoir
3
そっか~、そういえば秀吉が区画かえちゃってたんだっけ。前回の京都旅行で一条戻り橋ここかぁ~って、感慨深かったんだけど、千利休がさらし首にされた所を見て来ただけなんだなぁ。また京都に、行きたいな。2014/02/22
真空 京
2
安倍晴明をはじめとする陰陽師ものや平安ものの本を読んでいると登場する怨霊、鬼、そういった怪異について、古地図、絵巻、古典の一文等を引用しつつ書かれていて興味深く読めました。文章を読み返しながら図(古地図)をまじまじと見て「書いてある書いてある」と確認するのが楽しかったです。怪異は恐ろしいけれども人間も負けてないぞという感じでした。さすが長い時に渡って都だった京都は話題につきません。怪異は怖いけれども京都へ行きたくなりました。2013/06/09
こらぴし
2
京都って四角いイメージだったけど、ずいぶん複雑な形をしていたんだな。まあ、四角い町って不自然だものなあ。人は住みやすいように住む。そして妖怪達はエッジ部分に棲む。都市の結界が機能していたということかな。日本では魔は滅するのではなく、祓われる。どちらか一方だけになるのはバランスが悪いという感覚を日本人が有しているからか?神ですら荒御霊と和御霊の二面性を有しているし。京都という土地はそういったことが生活の隣にある。2013/06/04
さりー
2
旅先・京都で購入。実際に自分が訪れた場所がたくさん登場して非常に面白かった。今度京都に行く機会があれば、この本を片手に旅してみたい。2012/07/31
たけとり
2
古い地図と現在の地図を対比させて、宇治拾遺などの書物に出てくる怪異の場所を巡る本。初心者向けに見えて上級者向けの内容のような気が。具体的に魔所が挙げられている小松先生の「京都魔界案内」や綾辻先生の「京都魔界地図」と合わせて読むのがオススメかも。2012/06/18
-
- 和書
- ビスマルク伝 〈第6巻〉