内容説明
ガダルカナル上空で、敵弾に目、頭、左手、左足をやられ、死に直面しながらも最後まで生きる努力を怠らなかった撃墜王坂井三郎。絶体絶命の危機を乗り越え、愛機零戦とともに奇跡の生還を果たした。過酷な戦争のさなか築き上げた戦友たちとの友情、命の尊さ、はかなさ、戦争の悲しさ…。坂井の思い、叫びが、長い時を超えて、いま一字一句によみがえる。
目次
第1章 零戦、太平洋へ
第2章 不屈のラバウル魂
第3章 ガダルカナル空中戦
第4章 死の千キロ飛行
第5章 戦列をはなれて
第6章 片目の硫黄島空中戦
著者等紹介
坂井三郎[サカイサブロウ]
1916年、佐賀県に生まれる。青山学院中学部を中退し、1933年に海軍に入る。戦艦霧島、榛名の砲手をへて、1937年に霞ケ浦海軍航空隊操縦練習生となり首席で卒業、戦闘機操縦者となる。初陣の1938年以来、九六艦戦、零戦を駆って太平洋戦争の最後まで大空で活躍。二〇〇回以上の空戦で敵機大小六四機を撃墜したエース(撃墜王)。2000年9月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shincha
12
零戦乗りの生き残り、坂井三郎氏の自伝。実際に体験した人しか表現出来ないようなことが多く、途中からは一気読み。敵機15機に囲まれ逃げ帰ったこと、追撃した敵兵への感情。日華事変をスタートにガダルカナル、ラバウルなどの南方戦線まで、短期間に激動の軍隊生活を過ごし、多くの戦友を失い、生きて帰った坂井三郎。このように戦った人が言う言葉は重い。海軍戦闘機パイロットとして戦ったことを誇りに思うが、戦争は勝っても負けても、人類が二度としてはならないと結んでいる。2019/12/03
カムナビ
0
撃墜王坂井三郎の著書。無麻酔での眼の手術のくだりはかなりえぐいです。ゼロ戦による空中戦などというものは、いくら映像で見ても本で読んでもゲームをやっても全く体感できないのだろうなぁと感じました。 字が大きくて読みやすく一瞬で読み終えました。2014/06/18
ひでじろう
0
永遠のゼロ読後だったので、ノンフィクションでは、リアルな世界ではもっと生々しい苦悩と悲劇が語られるのだろうと、覚悟して読みましたが、そう言う意味では肩すかしでした。確かに生還するまでは壮絶でしたが、自伝、武勇伝になってしまっているように感じました。2013/07/28
Sayaka
0
零戦パイロットで撃墜王の坂井三郎氏の著書。どこで死んでてもおかしくない人で、特にガダルカナル戦で重症を負ってからラバウルへ帰還するところなどは凄かった。あと無麻酔での眼の手術。ありえへん。2013/08/28