内容説明
長女は、ユダヤ教。二女は、キリスト教。そして、三女は、イスラム教である。同じ親、つまり同じ一神教の神を信仰し、『旧約聖書』という同じ啓典を心のよりどころにしながら、憎み合い、殺し合うようになった世にも奇妙な三人の姉妹。本書は、三人の娘の生い立ちから、その精神世界まで広くさぐってゆく。三姉妹を知れば、世界が見えてくる。
目次
第１章 宗教、この興味深きもの（三大宗教の共通点；仏教は啓典宗教ではない ほか）
第２章 三大宗教はいかにかかわってきたか（ユダヤ教とキリスト教；ユダヤ教とイスラム教 ほか）
第３章 三大宗教の歴史（ユダヤ教の歴史；キリスト教の歴史 ほか）
第４章 三大宗教の教義・戒律・聖典（三大宗教の教義；三大宗教の戒律 ほか）
第５章 三大宗教の神秘主義（カバラ―ユダヤ教の神秘主義；グノーシス―キリスト教の神秘主義 ほか）
著者等紹介
一条真也［イチジョウシンヤ］
１９６３年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、大手広告代理店を経て企画会社を設立し、プランナーとして活躍。古今東西の宗教および神秘主義に詳しく、現在は大手冠婚葬祭会社の社長を務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ～ 1件／全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イノ
16
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の比較と違いと成り立ちを分かりやすく解説。 ちょっとずつは知っていたけど派生の流れや争う理由などなどが知れてとても面白かった！ 特にイスラム教の考え方や思想に興味を惹かれた。 万遍なく説明されていると思うのでとりあえず知ってみたい人にはおすすめです！2016/04/23
或るエクレア
13
冒頭で３宗教を「三姉妹」と表しているのは上手いと思った。まあどの子もヒステリー持ちですけどね。キリスト教だけしょぼく紹介されているが、宗教法や戒律がないのでしょうがないと思う。ユダヤ教は弾圧され続けた歴史のためか選民思想だし、イスラムはムハンマドを最後の預言者にしてしまったのでバージョンアップがやりにくい等々、欠点を知れば性格がよく見えると思った。最後の神秘主義の所は人類には早過ぎる感じでしたｗ2017/01/14
rena
13
放送大の国際理解のためにの参考本にしようと購入。ユダヤ教とイスラム教が類似点が多く、当初イスラム教は、ユダヤ教と仲良くしようとしていたが、力を持ってきたイスラム教を警戒してユダヤ教徒が利害も あり距離を持って離れた。イスラム教は、本来男女平等、他の宗教も排除しない寛容な考えをムハンマドが説いていた。十字軍 は、野蛮な集団であり、残虐の限りをし数万人のイスラム教徒（ユダヤ教もキリスト教徒さえ聖地奪還の名目で）を殺戮した。 テロ頻発のご時世、この本を読んでおくのはお勧めかと思った。。2016/07/14
makimakimasa
6
確か大学に入りたての頃に何気無く購入し、当時目から鱗が落ちたバイブルの様な本。「月の目線は、神の目線なのである」―本書に影響されて以前、立花隆『宇宙からの帰還』も読んだ。とはいっても本書自体は読破出来てなかったので、10年以上の時を経て再読。同じ唯一神を崇拝する三姉妹啓典宗教の相互関係、歴史、教義、戒律、聖典について、分かり易くも意外にマニアックな点まで突っ込んでいる。駆け足ながら最後に一章を設けて神秘主義（カバラ、グノーシス、スーフィズム）まで解説しているのも特徴。全体的にはイスラムにやや肩入れ気味。2019/08/25
なつきネコ
3
キリスト教やユダヤ教はなんとなく知っているので、あまり知識がないイスラム教側を知りたくなったのと、三大宗教を比べてみた意見を知りたくて手にとってみた。ユダヤ教とイスラム教か゛似ており、キリスト教はかなり自由が利く宗教だとか。三大宗教の違いはイエスの解釈の違いがわかりやすいとか。さらにはムハンマドは平等主義者で、女性の権力を守る為にあれほど厳しい教業をいれたとか、ムハンマドが宗教家だけではなく、覇者であり商人であり、文化人だと、これだけ多才な人間だとは初めて知った。2014/10/27
