感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けん
1
敬愛する田村師匠の著作なので、プレミア価格でしたが、購入してみました。Amazonの評価が「絶賛」が多かったので期待していたのですが、同分野を扱った出口氏の文学史の本と比較すると、「記述内容が難しい」・「詩に関する内容がことのほか多い」という印象を持ちました。「田村先生らしい書きっぷり!」とも言えますが、「初学者にとっては少々敷居が高いかな?」という感じの本でした。ただ、無味乾燥な「暗記モノ教科である文学史」が体系的に捉えられる本であり、良書であることは間違いないと思います。2018/10/14
Hisao Chugun
0
90年代に一世を風靡した「受験面白参考書」シリーズの1冊。「文学史」とあるが、明治20年を起点とする日本近代文学史のことである。第Ⅰ部では、大きな流れを、第Ⅱ部では、重要な人物、派閥が簡潔に解説されている。第Ⅲ部は、余話と称して、著者の見方が示される。かなり主観を交えていて、ここが「面白」の所以である。小林秀雄や夏目漱石についての見方など、一般と違っていて、個人的には納得がいった。よく考えれば、僕は代々木時代、濃厚に田村先生の影響を受けていたことがいまさらながらにわかった。 2018/07/01