内容説明
「もののけ姫」の主題歌で一世を風靡。世界的カウンター・テナーの知られざる壮絶な人生の軌跡。「生まれ変わった私」をカミングアウト。
目次
はじめに―天使の声が聞こえる
第1章 言うことを聞かない身体
第2章 闘病の日々のなかで
第3章 音楽に生きたい!
第4章 魔のスポットライト
第5章 本物の人生を力強く歌いあげる
おわりに―歌を取り戻したウグイス
著者等紹介
米良美一[メラヨシカズ]
1971年、宮崎県に生まれる。先天性骨形成不全症という難病と闘いながらも、幼少時より歌の世界で才能を光らせる。音楽で生きることを決意し、洗足学園音楽大学を首席で卒業。1994年、バッハ・コレギウム・ジャパンの定期公演で教会カンタータを歌ってデビュー。1996年、オランダ政府給費留学生としてアムステルダム・スヴェーリンク音楽院に留学。1997年に公開の宮崎駿監督作品「もののけ姫」の主題歌を歌って一躍脚光を浴びる。以後、カウンター・テナー歌手として、世界的活躍を続ける。第12回日本ゴールドディスク大賞、第21回日本アカデミー賞協会特別賞として初の主題歌賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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吉右ヱ門
4
もののけ姫の歌を聞いた時、女性だと思った。男性だと知った時はただただ驚いた。難病に苦しんだ子供時代の話はわりとさらっと書かれているけれど、壮絶。ちょこちょこ笑いを挟むという読者への気遣いで、余計過酷さがうかがえる。hit曲ができて順風満帆かと思いきや、それが元で歌えなくなる。芸術に携わる人は本当に繊細だ。芯は強くサービス精神旺盛だけど、繊細で臆病でちょっと見栄っ張り。どういう表現を使うか、どういう言葉を選ぶかで人柄が見える。まさに赤裸々だが、同じ病に苦しむ人にとってはまばゆい灯りになるだろう。2011/12/09
燕
2
もののけ姫でブレイクして、若干色物になってしまった著者だが、初期のバッハやヘンデル、日本の歌曲など、音程の正確さ、フレージング、声の軽さ、発音の明瞭さ第一級のカウンターテナーだと思う。本書を読んで、彼の日本の歌曲に見られる歌唱テクニックの秘密などわかった。病気の苦労などのカミングアウトがクローズアップされているが、謙虚さを失ったことで歯車が狂っていくくだりなどリアル。一点だけ、欧州での高評価を自虐的に語っているのは間違いだ。まだ40代になったばかり、歌謡曲も良いがクラシックにも戻って欲しいもの。2014/07/07
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
2
再読。吉田豪のインタビュー読んだからさ。持ってうまれたものというのは、やはり神様からのギフトなのだな。人によってギフトの形はいろいろ。持ってるギフトに気づかないでいると、それに気づかせる為の何かが困難という形でやってくる。2012/09/10
リンタロ
2
読んだら米良美一のファンになります。
ヤマセミ
1
骨の病気のために、小さい時から大変に苦しんだこと。ひどいスランプがあったことなど、知らないことがたくさん書いてあって、興味を持って読みました。一度コンサート行ってみたいと思います。2020/08/21
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