内容説明
ヒット商品のウラに、インサイトあり。人は必ずしも、アタマで考えて合理的にモノを選ぶわけではない。「いいな、これ」と心を動かされたものに思わず手を伸ばすのだ。成否のカギは、消費者がつい買いたくなるようなツボ、つまりインサイトをつかめたかどうかにかかっている。本書ではインサントの見つけ方、活かし方を豊富な事例で紹介する。
目次
第1章 インサイトがマーケティングを変える
第2章 インサイトの見つけ方、活かし方
第3章 インサイトが突破口を開く
第4章 ハーゲンダッツ:インサイトがブランドを進化させる
第5章 シック:インサイトが差別化を生み出す
終章 本書のまとめ
著者等紹介
桶谷功[オケタニイサオ]
1960年、京都生まれ。1983年、京都市立芸術大学美術学部卒業後、大日本印刷に入社。パッケージ企画センターで、パッケージ・デザインのディレクションを担当。食品ラップの仕事では、ラップがまとわりつかないよう、カッターをV字型にしたパッケージを開発。その後、いいクリエイティブを開発するためには戦略が重要と思い至り、1989年、J.ウォルター・トンプソン・ジャパンに入社、戦略プランニング局に勤務。以降、クリエイティブと戦略の両方の経験を生かし、アカウント・プランナーとしてブランド・コミュニケーション戦略の開発に携わる。現在アカウント・プランニング・ディレクター
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
283
「ニーズ」とはちょっと違う消費者の本音……「インサイト」を知ることが商品開発やマーケティングには不可欠という理屈の下、インサイトマーケティングの手法や具体的な事例を挙げいく一冊。10年位前の本なので仕方ないが、例などがちょっと古臭い。また、例が大手企業ばかりでTVCMなどの施策がメインなので、中小企業にはあまり活用できなさそうな感じ。全体的に観念的で、肌感覚としてどのようにインサイトを探ればいいのかというのかがわかりにくいのと、たまに文末に入る「いかがだろうか」がちょっとむかつく。2017/08/10
犬こ
17
今となってはよく耳にするインサイトと言う言葉が出始めた頃のちょっと前の本のため、古めの事例となりますが、消費者の心をつかむためハーゲンダッツ、切れてな~いのカミソリの製品戦略は、今でも為になります。企業ブランドと製品ブランドでは売り方、消費者の捉え方も大きく異なります。2017/03/19
kj24
3
顕在化した”ニーズ”ではなく、消費者の行動の奥底にある”インサイト”について説いた一冊。 商品を手に取った人はその商品のなにに対して惹かれたのか、買わなかった人は何が障害となったのか。 ただのユーザーインタビューからでは拾えない要素を明確化し、最も効果的な訴求ポイントを見つけることが必要。 ハーゲンダッツはなぜ高いのに売れるのか、シックの切れてなーいのCMの本質は? 売れてる商品/話題のCMはそれだけの理由がある。2019/08/17
竜哉
2
初版が2005年。今でこそインサイトってもてはやされてるが、大量生産を経て物が売れなくなった当時は革新的な話だったのだろう。 ケーススタディも当時のモノなので、ちょっと古い感じがした。2020/01/14
fujikake
2
文章表現は非常に分かりやすく、ビジネス書を普段読まない自分でも負担なく、気軽に読めました。 著書のような広告代理店で働くプランナーやBtoCの業界で働くメーカーのマーケッターの方であれば、絶対に役に立つはずです。本の中で紹介されている事例は主に大企業が多いですが、中小企業でもインサイトを捉え、商品やブランドを通じて消費者とコミュニケーションを取っていく考えは参考になると思います。 また、実社会経験がない学生でも、理解しやすい内容ですし、自分の経験上ですが、就活のグループワークやビジネスコンテストに参加する2015/07/17