内容説明
企業がその混沌とした不確実性のなかで、手探りの活動を続けている間にも「産業の成熟化」は、容赦なく進行していった。ついには産業界全体の問題となった。この「成熟化」の実態をどのように把握し、対処したらよいのか。混沌とした新しい環境のなかで、再び企業活動を確実なものとする「作業の枠組み」とはいったいどんなものか、それをどのように再構築したらよいのか。本書は、こうした状況のもとで、技術開発の現場で模索を続けてきた著者が、その過程で見いだした解決の方向と、それへの手がかりをまとめたものである。
目次
序章 過去の歴史に賽の目の流れを読む
1章 技術進歩と経済発展のダイナミクス
2章 戦後に加速された日本の工業近代化
3章 高度成長期の後に何が起きているか
4章 主要企業の成長と成熟の実態調査
5章 企業成長を決定するイノベーション創出力
6章 成熟化の正体を正確にとらえてみる
7章 活性化イノベーションの成功例
8章 欧米企業に見る成長挙動と活性化
9章 成長を司る見えざる手「事業成長曲線則」
10章 安定成長期の成長メカニズムと経営視点
11章 変遷しつづけるイノベーション・パラダイム