内容説明
何故、通産省は没落したか。近々20年足らずの間に産業政策が衰退した原因は何か。成功主義、高度成長教を社会的背景に、立身出世主義に沈滞した官僚社会。その病弊を具体的政策を例に赤裸々に明かす。石油ヤミ・カルテル事件、原子力政策の無責任、奇怪な日米半導体交渉、その実態を通じて政策不在とエリート官僚の退廃が浮かび上がる。
目次
第1章 「君の欲するところを言い給え。省の内外を問わず…」―通産省的クビ切り法
第2章 石油危機の中期調整政策―産業政策の最後の光芒
第3章 民間産業への裏切り―恥ずべき石油行政
第4章 原子力政策は無責任かつ安易すぎる
第5章 責任逃れの情報局行政―日本ハイテク摩擦の隠された一面
第6章 金融に従属する産業政策
第7章 審議会行政の終焉