内容説明
従来の経済学では「幸福」は非科学的な概念とされてきた。しかし今では、政治学、心理学、社会学から得られた理論を統合することで、極めて説得力ある議論が可能となった。その最新の研究成果といえる本書では、所得、失業、インフレ、政治システムなどが幸福に与える影響を詳細に調べ、金銭的な充実のみが幸福を決めるのではなく、より進んだ民主的な政治体制こそが人々の幸福感を高めることを明らかにしている。市場原理主義の限界が叫ばれる昨今、我々が目指すべき方向を考える上でも、本書内容は極めて示唆に満ちている。
目次
第1部 幸福をどうとらえるか(幸福とは何か;経済学における幸福のとらえ方 ほか)
第2部 経済的条件が幸福に与える影響(所得と幸福の関係;雇用と幸福の関係 ほか)
第3部 政治的条件が幸福に与える影響(現行の政治経済プロセスと幸福の関係;政治体制と幸福の関係 ほか)
第4部 結論(幸福の政治経済学)
著者等紹介
フライ,ブルーノ・S.[フライ,ブルーノS.][Frey,Bruno S.]
1941年スイス生れ。チューリヒ大学実証経済研究所教授。専門は公共経済学
スタッツァー,アロイス[スタッツァー,アロイス][Stutzer,Alois]
1972年スイス生れ。チューリヒ大学実証経済研究所助教授。専門は公共選択、労働経済学
佐和隆光[サワタカミツ]
1942年生れ。東京大学経済学部卒。スタンフォード大学研究員、イリノイ大学客員教授等を経て、京都大学経済研究所所長。専門は計量経済学、環境経済学
沢崎冬日[サワサキフユヒ]
1967年生れ。東京大学文学部卒。(株)エァクレーレンにて翻訳に従事
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感想・レビュー
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KAZOO
壱萬参仟縁
スターライト
hinotake0117
たぬき
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