内容説明
世紀末、この混迷した社会状況は単なる不景気、デフレではないことに、何か大きな変化の予兆であることに、みな気づきはじめた。平成日本の知恵袋ともいうべき論客10人が、新たな活動指針をもとめて、政治、経済、生命科学、マルチメディアにいたるまで、21世紀社会を冷徹に分析、予見。静かなるも力強い「知」を結集した、大変革の脈動を伝える提言集。
目次
和平推進―国際協調体制にかなった『日本の選択』(猪口邦子)
大国晩成―日本の歴史的『黄金世紀』への条件(栗本慎一郎)
超経済圏―『日・米・アジア』広域貿易体制への転換(高野孟)
衰退霧中―アジアの儒教精神に学ぶ『施す』文化(竹内宏)
媒体革命―『メディア』の奔流はマルチチャンネル(田原総一朗)
言語知力―日本式『ことなかれ主義』からの脱却(筒井康隆)
真価創出―社会に役立つ科学『生命誌』の誕生(中村桂子)
国家成熟―決定的対立軸を失う『政界再編』劇(福岡政行)
新心富論―『マルチメディア』時代の社会デザイン(山根一真)
脳化社会―『目的価値』の奴隷から解放される日(養老孟司)