出版社内容情報
小説を読まずにわかる日本文学入門。
芥川賞は、「戦後日本人の歴史」そのものだった。
前代未聞の「文学エンターテインメント」!!
たとえばマーケティングや経営戦略の入門書に、「とにかく原典を読んでください」というものは少ないでしょう。しかし、「文学の入門書」だけは「とにかく読みましょう」というものが多い。そりゃそうです。文学は、読まないとわからない。体験しないとわからない。でも、それが文学好きと文学嫌いとの断絶を助長している側面があるのではないでしょうか。
本書は、1冊も小説を読んだことのない少年が、文学好きな科学者と一緒にタイム・マシンに乗って、歴代芥川賞受賞作家に会いに行く設定のストーリー形式で進みます。
主人公は、作品が生まれる瞬間や作者のその後に「実際に立ち会い」、文学への理解を深めていきます。そして、芥川賞とその時代背景にある日本の高度経済成長、民主主義、政治の変遷、都市と辺境、日米関係、ポップカルチャーやインターネットの台頭などを同時に振り返ります。
文学の意義やおもしろさ、日本の戦後史と芥川賞の関係、そして「人間と文学」の関係まで明らかにする「教養としてのエンタメ文学」です。
内容説明
小説を読む前にわかる「あの本」の価値と「日本人の歴史」。100年を旅する“文学エンターテインメント”!!文学は、時をこえて会いにくる。
目次
第1章 石原慎太郎と太陽の季節
第2章 大江健三郎と戦後民主主義
第3章 中上健次と日本近代文学の完成
第4章 村上龍と近代化の終わり
第5章 80年代と視覚文化の氾濫
第6章 90年代と新しい小説家たち
第7章 芥川賞はいかに創設されたか
第8章 又吉直樹と日本文学の100年
著者等紹介
菊池良[キクチリョウ]
1987年生まれ。村上春樹や太宰治など100人以上の書き手を文体模写した『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(共著・宝島社)がシリーズ累計17万部。『芥川賞ぜんぶ読む』(宝島社)で1935年~2018年までの芥川賞受賞作180作をすべて解説した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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