出版社内容情報
数学 永野裕之 ながのひろゆき 数学者 ことり野デス子 ことりのですこ ヨビノリ ヨビノリたくみ
内容説明
とても美しくて、あまりにも深遠で、ものすごく役に立つ。ハマると深い、あなたの知らない数学の世界。娯楽数学入門究極読物!
目次
1章 とてつもない数式
2章 とてつもない天才数学者たち
3章 とてつもない芸術性
4章 とてつもない便利さ
5章 とてつもない影響力
6章 とてつもない計算
著者等紹介
永野裕之[ナガノヒロユキ]
永野数学塾塾長。1974年東京生まれ。父は元東京大学教養学部教授の永野三郎(知能情報学)。東京大学理学部地球惑星物理学科卒。同大学院宇宙科学研究所(現JAXA)中退後、ウィーン国立音大へ留学。副指揮を務めた二期会公演モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」(演出:宮本亞門、指揮:パスカル・ヴェロ)が文化庁芸術祭大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろき@巨人の肩
135
数学の逸話集で普通に面白い。初見や理解を深めた逸話は次の通り。①負の数が西欧に受け入れられたのは17世紀以降、②聖書に次ぐ大ベストセラー「ユークリッド原論」③インドの魔術師ラマヌジャン、④無限を捉えた数学者ゲオルク・カントールの苦悩、⑤ゲーデルの不完全性定理「数学には真とも偽とも証明できない命題がある」⑥アポロニウスの円錐曲線、デカルトの座標による図形と数式の結合、⑦超越数:円周率πとネイピア数e、⑧虚数と世界で最も美しいオイラーの公式2022/01/29
trazom
82
東大理学部卒→JAXA→ウィーン国立音大→指揮者→数学塾塾長という著者のご経歴に興味を持って手にした一冊。最初のページが「横浜市内に髪の毛の本数が全く同じ人は複数いるか?」と大書きされた問題で始まるように、読者のツカミは抜群。語り口は絶妙だが、内容は、数学紹介本の定番通り(無限の概念、整数論、超越数、平面充填問題、統計、記号論など)で、目新しい情報はない。むしろ、ここで説明を止めるかともどかしく感じる項目が多い(ベイジアンやブール代数など)が、少しでも数多くの話題を掲載したい著者の思いの裏返しなんだろう。2020/12/22
d2bookdd
41
数学の「とてつもなさ」を感じたような気がします。かつて学んでいた複雑な式、存在すら忘れていた式もあります。ビックデータ時代のデータアナリストの素養としても大事な「数学」、数学の力を認識し、数学面からの視点、ますます大切にしたい。2022/02/11
まえぞう
31
難しい数式を駆使しているわけではないので、スラスラと読めます。それでも数学の面白さは伝わってきます。なかでも、インドの天才ラマヌジャンは異色ですね。他はいわゆる西洋の合理的な考え方で流れますが、彼だけは理解不能です。2021/01/17
nagata
26
同世代の中で数学が抜群にできる天才の1人であろう(数理の翼セミナーに参加)筆者による数学のエッセイ集。自ら数学を教える立場としても熱心に勉強されている中身を惜しみなくまとめあげてくれている。語源的にも数学がカバーする領域が広いというのは納得。また、数学に限らず、「天才」が持つ資質として、本質を汲み取る力、学ぶスピード、国語力に長け、かつ素直であるというのはその通りだろう。とかく数学や物理などに長じると変子に見られがちだが、普通の感覚が大切ということか。2024/03/14