内容説明
製造現場も営業の現場も人材も、当たり前のことを徹底的に究めれば、それは会社を変える力になる。「どん底からの工場再生」の“軌跡と奇跡”を紹介。
目次
第1章 サンドビックと私(サンドビックとの出会い;発明の国スウェーデンと機上の決断 ほか)
第2章 不可能を可能に「瀬峰改革」への挑戦(新幹線の中での宣告―閉鎖の運命を変えられるのか;瀬峰工場で見つけた宝の山 ほか)
第3章 瀬峰工場「改革成功の秘密」(閉鎖の運命が一転「世界の三大工場」に;過去の「たら・れば」より、未来の「たら・れば」を語れ ほか)
第4章 人と市場を育て改革する(人材育成マトリックス;国際競争力をつける人材育成マトリックス ほか)
第5章 「究める」経営(日本品質でグローバルニッチを狙う;間違ったガバナンスにコントロールされてはいけない ほか)
著者等紹介
藤井裕幸[フジイヒロユキ]
1949年奈良県生まれ。1971年慶應義塾大学商学部卒業。1971年にオークマ株式会社に入社。製造、営業、情報システムに携わり、通算13年間アメリカに滞在する。2000年サンドビック株式会社に入社し、副社長とコロマント事業部長を兼任する。2005年取締役副社長兼コロマント事業部長就任。2007年同社代表取締役社長就任。日本経済団体連合会(経団連)審議委員、日本超硬工具協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
13
外資系超硬切削工具メーカーの社長が、宮城にある閉鎖を決定された工場を復活させる様子を記した一冊。製造業によくあるQCDという指標にサービスという目線を加えることで、全体が底上げされるというのは今までにない視点でした。その根幹を成すのは、5Sを徹底的にやることです。奇跡の回復をした組織づくりだけでなく、上に立つものとしての心構えについても見逃せません。生産現場には美や芸術の視点が欠かせず、感動を忘れたら従業員のこころは動かせないことに共感を覚えました。掛け声だけでなく、儲かる5Sをしているだろうか?2016/07/13
tkokon
4
【これはよい!】サンドビックという超硬切削工具メーカーの社長が、本国で閉鎖を決定された日本の工場をV字回復させて、奇跡の復活を遂げる様子を記した一冊。打ち手はオーソドックス。改革にインパクトを出すために使われない工具を一か所に集め溶かしてしまう。「リードタイム半減」という目標に一点集中する、説明して事例を示すことで「理解と納得」は得られる、が「行動」を得るには情熱と継続しかない。「三越デパートよりきれいな床」を目指し5Sを究める。製造業に対する考えも共感できる。●装丁が地味だがもっと注目されてよい本!2015/07/22
youe
2
我が社に当てはめると…、う〜ん……2014/12/09
夢仙人
1
素晴らしい示唆が豊富。2017/09/19
Shohei I
0
『当たり前を究める』 宮城県にあるサドビックという会社の改革の話。 生産現場の改善で活用されている「かんばん方式」はもちろん、この会社では「5S」を徹底的に行ったというところが特筆すべき点だと思います。そして、その改善のサイクルを継続的に回しているのもすごいことだと思います。 改善の成功事例の一つとして読んでみてもよいかもしれません。 「「究める」ということには、やらされ感がまったくない。言うなれば究極の楽しさがあります。」(本書より)2016/07/01