内容説明
578年、飛鳥時代に創業。聖徳太子の命で始まった世界で一番古い会社「金剛組」。1400年以上の長きにわたり、なぜ生き残ることができたのか?
目次
第1章 一四〇〇年の伝統を支える人づくり
第2章 聖徳太子の命で始まった世界最古の会社
第3章 いまも受け継がれる「遺言書」一六の教え
第4章 「なにわの女棟梁」が老舗を立て直す
第5章 義理と人情が救った存続の危機
第6章 原点回帰で歩み出す次の三〇〇年
著者等紹介
金剛利隆[コンゴウトシタカ]
株式会社金剛組相談役。第39世四天王寺正大工職。1924年、福井県の森厳寺で6人兄弟の次男として生まれる。1944年に福井高等工業学校(福井工業専門学校に改称、現・福井大学)建築科を卒業したのち、京都伏見・工兵隊に入隊。陸軍経理学校に入学し、中部軍管区司令部経理部へと配属され、曹長・見習士官を務める。第二次世界大戦終戦後、熊谷組入社。その後、熊谷組を退社し、1947年に金剛光子と結婚、金剛家の婿養子となる。1955年、金剛組の株式会社化と同時に、専務取締役に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Miyoshi Hirotaka
32
大規模な内戦や侵略がなかったわが国は老舗の宝庫。中でも聖徳太子時代から続いている金剛組は世界最古。一方、環境変化は無慈悲。老舗にもベンチャーにも平等に自己変革を迫る。変化に背を向けさせるのは慢心。創業1400年の老舗もこの法則の例外ではなかった。ところが、古いものは一度なくしたら二度と元に戻すことはできないし、それを座視する訳には行かないという地元の公の気概が奇跡を生んだ。「会社は誰のものか?」という永遠の議論がある。「会社は地域社会という生命体の一部」というのが、なにわの義理と人情が明確に出した答えだ。2015/05/19
壱萬参仟縁
22
ポイントは明朝太字。 その中に、 「最初に正解を教えるのではなく、まずは やらせてみる」(21頁)というのがある。 これは、大工の世界のみならず、 我流でやらせてみて、 正しいやり方を教え、 両者の違いを検討して、 自分の一長一短を 見極めていくのがよいと教える。 「肝心なことはわざと失敗させ、 学ばせる」(30頁~)ともある。 外山滋比古先生の本にも失敗学が あった。 成功事例の追随は凡人にはできない。 それよりも、凡人なりの道が あるのだろう。 2014/05/21
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 第32世の遺言には、「御殿ならびに武家のことは深く考えなくともよい。その主人の好みに従うこと」とあります。これは、政治に関与せず、大工は大工の仕事に精を出しなさいということを意味します。また、「なにごとも、不相応な場席に立ち寄らないよう心得なさい」と明言されていますが、私は身の丈に合わない事業拡大のために銀行からの借入金をどんどん増やしました。これも第32世の遺言ではっきりと咎められていた行為です。「なにごとも自身に不相分なことは、親類を集めて相談した上で、万事取り計らいなさい」2018/05/03
芸術家くーまん843
3
「創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え」金剛利隆 ダイヤモンド社http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478017913/businessbookm-22/ref=nosim創業1400年の歴史を持つ、世界最古の企業、金剛組の経営哲学を、同社相談役がまとめた、貴重な一冊。出版される直前、2013年10月28日に著者が永眠されたそうで、残念ながら、これが遺作となってしまいました。578年、飛鳥時代に創業し、聖徳太子の命で四天王寺の建立を手掛けた2013/11/02
mizzan72
2
色々と参考になる箇所もあったが、どうにもライターが書いたような文体が、著者として名前がある金剛組相談役その人の個性とかみ合わない感じがして馴染めなかった。言葉巧みな営業マンが信用ならないように見えてしまうかの如く。勿体無い。2014/02/09
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