内容説明
ブルーエコノミーとは、自然生態系から着想された経済モデルであり、「成長の限界」を克服し、「ゼロ・エミッション」を実現する、すべての人々が待ち望んでいた理想的な21世紀の経済と環境のビジョンである。カスケード(連鎖)的に利用することで持続的なビジネスを実現できる100個の技術的イノベーションを紹介し、そこから、競争型のレッドでもなく、援助型のグリーンでもなく、連鎖型のブルーエコノミーを実現し、10年間で、1億人の雇用が創出できることを説く本著は、現代人にもたらされた必読の書である。
目次
プロローグ レッドでもグリーンでもなく、なぜブルーエコノミーなのか
1 MBA流の経営原則からは、何の解決策も生まれない―貧困と廃棄物をつくり続けるコア・コンピタンス戦略の反省
2 自然生態系は、貧困も廃棄物もつくらない―身近な物理学を利用する自然のMBA(見事な適応力)
3 「流れ」を使って、健康で安全な居住空間に暮らす―生きるための物理学を知らない建築家たち
4 「パルプやタンパク質」モデルが世界の経済をかえる―キノコ栽培と養蚕がもたらす複数のキャッシュフロー
5 生物多様性がもたらす恩恵は尽きることがない―イノベーションを組み合わせてつくるビジネスモデル
6 地域固有のブルーエコノミーモデルを創造する―持続可能なコミュニティを実現した南米のサバンナ
7 地球から資源を一切奪わずにエネルギーを得る―自然の原則にかなった多様な発電と、鉱業による環境修復
8 日本を脱原発で経済再生させる―ブルーエコノミーによる地方分散型エネルギーシステム
エピローグ 夢の実現
著者等紹介
パウリ,グンター[パウリ,グンター][Pauli,Gunter]
The Global ZERI(Zero Emissions Research Initiatives)Network創立者・代表者。1956年ベルギー生まれ。聖イグナチオ大学経済学部卒業。91年、廃棄物をつくらないゼロ・エミッションの考え方を導入した石鹸工場をベルギーに建設。その活動が世界の注目を集め、94年には国連大学学長顧問としてゼロ・エミッションを主導し、構想の実現に尽力。96年、国連開発計画(UNDP)とスイス政府の出資でThe Global ZERINetworkの前身であるZERI財団をジュネーブに設立
黒川清[クロカワキヨシ]
1962年、東京大学医学部卒業。63~67年、東京大学医学部第一内科を経て渡米。73年、UCLA医学部内科助教授。79年、同教授。89年より東京大学医学部第一内科教授。97年、東京大学名誉教授。2004年、東京大学先端科学技術研究センター教授(客員)。また、05年より特定非営利活動法人日本医療政策機構代表理事。06年、内閣特別顧問(~08年)などもつとめ、09年、政策研究大学院大学アカデミックフェロー。さらに11年12月より国会福島原子力発電所事故調査委員会委員長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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