教育―不可能なれども

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  • サイズ A5判/ページ数 302p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784478002001
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

戦後教育の過ちを今こそ問う

内容説明

30年余にわたり大学での教育に携わる者として、あるいは戦後教育の第一期生としてその全容を実地で体験し、眺め渡せる立場に至った者として、あるいは全国各地で塾活動による成人教育を続ける者として、自己を省みつつ、「教育」の経験と思想を探る。

目次

第1部 惨たり、教育の現状(民主「主義」が「いじめ」の根因;自由「主義」が「引き篭もり」を助長する;「ゆとり」も「詰め込み」も学力低下を招く;「刷り込み」だけでは状況への反応力が育たない;不可能な徳育が大事、可能な知育は小事)
第2部 覚悟せよ、教育再生の大困難(教育と教養のあいだの深い溝;文学と数学への想像、そして古典への洞察;言葉の「まねび」が意志の「はこび」;教科の要諦は国語・歴史と倫理学・解釈学;制度弄りに狂奔するなかれ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マウンテンゴリラ

1
教育とは人格を育むこと、そして人格とは教養に裏打ちされたものであるということが、痛いほどに伝わってきた。自分自身、今更ながら教養のなさを痛感させられ、正直なところ、少々暗澹たる気持ちにもさせられる面もあった。この辺りが、多くの読者に皮肉と受け取られ、著作の不人気さに現れているのかもしれない。しかし、もとよりそのようなことは承知の上で、敢えて大切なことを伝えていこうとする著者の良心のようなのもさえ感じられた。自身の教養の限界を感じつつ、子供たちに伝えていくべき大切なものを教えられた気がした。2012/07/03

佐藤 智治

0
知育には独学だけのほうがかえって良いが、徳育となると教室や教師が必要という主張です。その教室の公共空間と教師の人が、戦後ずたずたになったという視点で、教育論を絡めつつ、この著者の従来の思想が語られています。西部氏の人生遍歴も綴られていて、それはかなり特異な人生です。またその人生の滋味を吟味して、彼独特の保守主義も盛り込んでいます。というより、この保守論の上で教育が語られています。確かに独学のほうが私も合っているので、その点は合意できはする。彼の保守主義は最近は少し距離が出来ています。2020/01/15

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