内容説明
うそつきうそつきうそつきエミリー。うそをついてはいけません。よお、エミリー、今日はどんな話をしてくれるんだい。わたしはいつもたまらなくなってはなしはじめます。わたしが話のつじつまを合わそうとするのが、みんなにはおもしろくてしかたないのです。家族にじゃま者あつかいされ、友人からもさまざまなしうちをうける恵美子は、“かっこうの家”に入れられてしまいますが、脱出をこころみ、生きる力をもとめて、真の自分さがしをつづけます…。小学校上級から中学生向。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二条ママ
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長女小3。学校図書館本。独り読み。2019/06/05
ほたる
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エミリーは虚言癖のある女の子。自分でも原因が分からない自分の行動で周囲から孤立してしまう、辛いけれど「助けて」とも言いにくい状況は、場面緘黙だった時期の自分とも重なって見えた。だがエミリーがなぜ嘘をつくのかは正直よく分からなかった。ただ唯一、エミリーが「かっこうの家」にあずけられる道中で通りすがりの人に「お母さんはいない」と嘘をついたときの気持ちだけはなんだか理解できる気がした。なかなか救いのない展開だが、最後に「かっこうの家」を脱走して出会ったおじさんとの会話は少し希望を感じさせる。
よし
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小学生の時は「かっこうの家」があまりに衝撃的でそこしか覚えていなかった。今読んでみると、恵美子がどうして当たり前のように、まるで息をするみたいに「嘘」を言うのか物凄く疑問に思えた。無意識に自分を擁護していたのか、はたまた、本当に「病気」なのか。もしも、恵美子のような子に出会ったら、多分自分には救えない。と思って寂しくなった。2013/01/30