内容説明
本書は教育月刊誌『灯台』に連載中の「私のカウンセリング日記」を再構成し編集しました。この本でとり上げたケースは、すべて不登校の事例です。
目次
不安と恐怖を抱えた子どもたち
解離性障害―虐待といじめを受けて居場所のない男の子
統合失調症―こころのなかの恐怖世界に苦しんでいた女の子
強迫神経症―厳格な父親から逃れようともがいていた女の子
自傷行為(習慣および衝動の障害)―自分の身体の生皮を剥がしていた女の子
自己愛性人格障害―両親に「俺を殺してくれ」と叫んだ男の子
家庭内暴力、ひきこもり―「人の視線が怖い」というひきこもりの女の子
小児の性同一性障害―男の子と女の子の中間にいた女の子
選択性緘黙症―生まれてから20年間の記憶がなかったお母さん
脱毛症―子どもの時、親への怒りを体験できなかったお母さん
対人恐怖症、摂食障害―母親から命がけで逃れた娘
著者等紹介
網谷由香利[アミヤユカリ]
日本女子大学児童学科卒業、聖徳大学大学院児童学研究科臨床心理学コース修士課程修了。心理療法家。現在、千葉県内で“佐倉心理療法研究所”を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょーこ
22
母親をカウンセリングして、押さえ込んだ感情と向き合ったら、子どもが元気になっていったという症例。以前は、そんなことはあり得ないと思って読めなかった。一度目は、字をおって眺めているうちに最後まで字を読んだ感じ。今回は、こう言うこともあるんだろうなーと思いながら読んだ。そして、自分とそっくりな感覚の人がちらほらいる感じがした。子どもを知らないうちに傷つけていたかもしれない。まず、自分の押し込んで隠してきた感情を出してみたい。2016/04/26
奇跡のバーシ
3
見過ごせない現代社会の病だと思う。原因を明確にして、社会や大人が変わることが大切だと思う。本人と家族は現実に苦悩の中にいるので急いだほうがよいのでは。2016/01/19