出版社内容情報
〈克明に書き記された宣教師たちの報告書に記された茶の湯のすがたとは?〉
〈戦国時代、キリスト教宣教師たちは茶の湯から宣教の方法を見出し、実践していた〉
戦国時代にキリスト教布教のために来日したイエズス会宣教師たちは、在日中、文化や人々の生活習慣などの情報収集と分析を行い、日本人に向けての宣教スタイルを模索し、その過程で茶の湯を布教に結び付けました。茶の湯とキリスト教との関係を、千利休登場の前(武将の茶)と後(侘茶)に時代を分けて考えると、当時の茶の湯の姿とキリスト教宣教に活かされた茶の湯のエッセンスがわかります。ローマ・イエズス会文書館より収集した本邦初公開の史料や、利休の茶の湯に関わる伝書類(『山上宗二記』『茶話指月集』『南方録』等)を対比させながら解き明かします。2022年月刊茶道誌「淡交」の連載「宣教師がみた茶の湯」に加筆修正した一書。
内容説明
イエズス会宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノが記した報告書から知る、千利休を軸にした戦国時代の茶の湯のすがた。「Before利休」(キリシタン大名・織田信長・豊臣秀吉)、「After利休」(千利休)から、キリスト教宣教と茶の湯の切り離せない関係があぶり出される。
目次
Before利休(宣教師とキリシタン大名との交流―ヴァリニャーノの第一次視察より;宣教師と信長時代の茶の湯―ヴァリニャーノの第一次視察より;宣教師と秀吉時代の茶の湯―ヴァリニャーノの第二次視察より)
After利休(宣教師と利休のわび茶)
著者等紹介
スムットニー祐美[スムットニーユウミ]
慶應義塾大学文学部・メリーランド州立大学卒業。オクラホマ州立大学大学院修了、修士号(人間関係学/Human Relations)取得。宝塚造形芸術大学大学院メディア・造形研究科、修士号(芸術学)取得。関東学院大学大学院文学研究科比較日本文化専攻、博士号(文学)取得。専門分野は異文化コミュニケーション・茶道学。関東学院大学国際文化学部非常勤講師。キリスト教と文化研究所客員研究員。また、茶道裏千家東京道場の茶道特別講座や茶道裏千家淡交会(東京第四西支部総会、東京第五西支部総会)、青山グリーンアカデミー等で講師を勤め、米海軍関係者に茶道の稽古と茶の湯の歴史の講義を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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