内容説明
日本ではさまざまな文化が育まれ、多彩な美術作品が生み出されてきました。はじめて作品に接すると、「何を見ればよいか分からない」ととまどってしまうことも。でも大丈夫。作品の歴史や鑑賞のポイントを押さえておけば、日本の美術をもっと楽しむことができるのです。さあ、京都国立博物館のPR大使・トラりんといっしょに、日本の美術を学びましょう!
目次
1章 都の絵画(平安貴族の雅な遊び;トレンドとトラディショナルが同居する街 ほか)
2章 貴族の装い(束帯は宮廷男子のビジネス&フォーマルスーツ;濃い色がステータス ほか)
3章 書の雅(書を「絵」として味わってみる;文字が河原の石のように変化した? ほか)
京博をもっと知ろう!1 京博のあゆみ(京都国立博物館のはじまり;博物館の意義)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
羽
19
トラりんは、尾形光琳の「武虎図」をモチーフに誕生した京都国立博物館のPR大使。そのトラりんと同館研究員たちとの会話形式で、日本の美術(大和絵、公家装束、書)を学べる本です。まっさらな頭で鑑賞するのも楽しいけれど、少しでも知識があれば悠久の歴史に思いを馳せるという楽しみ方もできるのが美術。①屏風や絵巻物でよく見る「金雲」は、空間の調整や場面の転換のためにある。②天皇や貴族の服装には、色や模様に細かい決まりがある。③書は料紙(紙)や下絵など、全体を眺めて味わうといい。勉強になります!2020/06/05
てん
19
注文して届いた本をみると薄さに「え?」と思いました。値段もそこそこするし。でも内容にはとても満足。この巻は「王朝文化を彩る大和絵・装束・書などを基礎から紹介!」(帯から引用)しています。京都国立博物館PRキャラクターのトラりんと博物館の学芸員さんの会話形式で、美術品の見方、時代背景などを紹介してくれます。内容はわかりやすいけど、美術品を観るために必要な大事な基礎知識、という感じでとても有用。こんな本が欲しかった。こんな内容を歴史で教えるといいと思うのですが。中学生なら十分よめます。おすすめです。2019/12/22
やま
9
京都博物館から出版された日本の美術の入門書。京博の公式キャラクター「トラりん」と学芸員の方とのやり取りで、日本の美術が分かりやすく紹介されています。京博にはここ数年行っていなかったので、公式キャラクターがいたとは知りませんでした。早速、トラりんのブログ「虎ブロ」をチェック。本もブログも読みごたえありでした。2020/02/12
sakanarui2
7
京都国立博物館のPR大使「トラりん」と一緒に日本美術を学ぶシリーズ。第一弾は大和絵や公家装束、書について。トラりんが博物館の中で各ジャンルのエキスパートである研究員をつかまえてあれこれ質問、研究員の皆さんは小学生に説明するようにやさしい言葉で、展示品を見るポイントを解説してくれる。 カラー図版多数。日本美術に親しむハードルをぐっと低くしてくれる本。2024/09/05
さおっち
7
京都国立博物館のPR大使トラりんが、研究員の皆さんと共に、収蔵されている美術品や作品を紹介するシリーズ第一弾。さすが京博!王朝美術の充実ぶりには感動。トラりんと研究員さんとの会話で展開するので、とても親しみやすく日本美術の入門書としてお薦めです。個人的には、装束と書の部分が新たな発見があり面白かったな。今のところ第三弾まで発売されているので、続きが楽しみです。2020/12/02