出版社内容情報
かつて、今以上に茶の湯と相関関係があった「和歌・連歌」「花」と「香」それぞれを知れば茶の湯はもっと深まります。〈新進気鋭の筆者による?新しい? 茶道教養講座」全16巻。第五回配本〉
かつて抹茶は、花を飾った連歌の会で参加者たちにふるまわれていました。珠光につぐ茶人とされる武野紹鴎は、連歌師であったといわれ、初期の茶の湯には連歌の思想が色濃く反映されています。花道(華道)を形成した花もまた、仏への供花、座敷荘りの花をへて、茶室の花がうまれました。香を楽しむ歴史は茶の湯に先行し、初期の茶室では香炉の香をたいて聞いていました。このように茶道と相関関係のある「歌道」「華道」「香道」のそれぞれについて、詳しく学びましょう。
井上 治[イノウエオサム]
京都造形芸術大学准教授
内容説明
かつて、花を飾り、香をたいた連歌の会で連衆に抹茶がふるまわれていたように、歌・花・香と茶は密接な関係をもっていました。本書では、「歌(和歌・連歌・俳諧)」、「花」「香」の文化史をたどりながら、茶とのかかわりを見てゆきます。
目次
第1章 「歌」の文化史(和歌と連歌;連歌文化の形成;連歌文化の展開;連歌から俳諧へ)
第2章 「花」の文化史(花道の起源;花道の形成―「たて花」から「立花」へ;花道の展開―「抛入花」と「生花」;近代の花道;花器の変遷)
第3章 「香」の文化史(香りの文化;香道の成立;香道の展開;寄稿 今日における香会の内容と流れ)
著者等紹介
井上治[イノウエオサム]
1976年、大阪府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了後、京都大学・大阪産業大学非常勤講師を経て、京都造形芸術大学准教授。博士(文学)。専門は芸術哲学・伝統文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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