出版社内容情報
日本古来の自生バラや中国渡来のバラなど、原種のバラの清楚な魅力と、知られざる日本のバラ文化を紹介します。
バラは西洋の花と思われがちですが、日本には古来多くのバラが自生し、その中にはヨーロッパの園芸種作りに貢献したノイバラやハマナス、テリハノイバラも含まれています。また、平安時代から江戸時代にかけては中国から多くのバラが渡来し、栽培されてきました。それら原種のバラは、『万葉集』『源氏物語』をはじめとする文学や美術工芸に登場するなど、日本には豊かなバラ文化があったのです。本書は、知られざるバラ文化とともに、日本古来のバラを撮り下ろしの美しい写真で紹介します。
【著者紹介】
写真家
内容説明
ハマナス、ノイバラをはじめとする野生のバラや古く平安時代に中国から渡来したバラなど、さまざま…日本のバラの魅力を新発見。
目次
日本の野生バラ
明治以前の園芸バラ
中国渡来の野生バラ
世界の野生バラ
バラの庭を訪ねる
日本のバラの歴史と文化をたどる
著者等紹介
松本路子[マツモトミチコ]
写真家。1950年、静岡県生まれ
大場秀章[オオバヒデアキ]
東京大学名誉教授、理学博士。1943年、東京生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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翔亀
45
日本で観察できるバラの写真集。文章は大場秀章さん。日本のバラ園で見ることのできる世界の原種の写真もあって「バラの誕生」の写真版としても有用。でも、主役は写真家・松本路子さん。いわゆる図鑑的な写真もあるが、ハマナスやノイバラなど野生バラを撮った風景写真が美しい。というか殆どが野生バラだ。痛恨なのは、私も最近行った濤沸湖や仙石原の写真があって(私は探鳥に行った)、そこに希少な野生バラが自生していたことを知ったこと。時季がずれていて咲いていなかった筈だが、鳥がいるところに植物ありだ。ちゃんと見ておけば良かった。2015/10/04
雷華
3
【図書館】アジア圏の薔薇の原種や日本古来の種、日本のバラ園の紹介や文献での薔薇の事を詰め込んだ薔薇の本。写真も多く、西洋の薔薇とは違った素朴な美しさや可愛らしさがあるなと思いました。日本の文献で薔薇とはっきりと明記されたのは明治以降で、それ以前は推測なものが多いというのが驚きました。それ以前は多種多様な名前でよばれていたのか…はたまた…この本の終わりにも載っていたのですが、研究はまだまだのこれかららしく…面白いですね。2017/11/09
schoolsongrunwood
1
茨 荊 イバラ モッコウバラ2017/06/08
めぐみこ
1
いちばん気に入ったのはP76ナニワイバラ。シンプルながらとても綺麗。濃い花色が目を惹くタカネバラ(P26)、2.5センチの花を無数に咲かせるモッコウバラ(P74)も素敵。ショウノスケバラ(P42)は言われなければバラとわからなそう。ハマナスの栽培品種は、どれも華麗でうっとり。2013/04/27