それぞれの東京―昭和の町に生きた作家たち

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  • サイズ A5判/ページ数 237p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784473036797
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

作家の足あとをたずねて「ノスタルジー都市」東京を歩く。昭和の町の記憶をたどる23篇。

目次

下町の暮し、山の手の暮し(芝本好子―『隅田川暮色』の浅草と隅田川;池波正太郎―町っ子の幸福な子供時代;植草甚一―日本橋生まれの趣味の人 ほか)
郊外にある安息(石井桃子―荻窪、女性が自立するとき;鈴木信太郎―都会(八王子)から郊外(荻窪)へ
山口瞳―『居酒屋兆治』の国立 ほか)
銀座も悪所も(田村隆一―大塚の三業地に生まれて;水上勉―早稲田、柏木、神田、上京青年の東京放浪記;野口冨士男―玉の井に鳩の街、悪所もまた東京 ほか)

著者等紹介

川本三郎[カワモトサブロウ]
評論家。1944年、東京生まれ。東京大学法学部卒業。朝日新聞社を経てフリーの評論家に。1991年、『大正幻影』でサントリー学芸賞。97年、『荷風と東京『断腸亭日乗』私註』で読売文学賞。2003年、『林芙美子の昭和』で毎日出版文化賞と桑原武夫学芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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るい

35
ほぉ~ これはすごいわ。出会えてよかった、このページをめくることができてよかったとしか感想が出てこない。 古本の匂いがとても苦手なのに途中から夢中でそんなこと忘れていた。それぞれのエピソードとたくさんの写真が心を小旅行へと誘う。2020/11/27

Tadashi_N

26
ゆかりを考えながら街を歩くと、また違った感じを持つ。2021/05/28

Inzaghico

4
相変わらずの川本節。下町と山の手という昔からの地域に多くのページを割くが、山手線の西にも目配りしている。 永井龍男の神田猿楽町近辺の話は、わたし自身この地やその周辺に長く縁があることもあり、興味深い。この項で紹介されている神田教会と猿楽町の元交番は、先日ふらふらと歩いているときに初めて発見した。 環境がひとをつくる部分は大きい。下町、山の手、郊外だと遊びや育ち方が大きく違ってくる。それが個性になって面白くもあるのだが。2017/11/28

梅薫庵

3
作家、評論家、学者、女優、画家、写真家などが残した文章を通し、「(その近郊も含めた)昭和の東京」にスポットをあてて、その移り変わりを解きほぐしていく。収録された人物の中には、池波正太郎や山口瞳、向田邦子、水上勉など著名人も収録されているが、 それぞれの文章は、相変わらずの「川本三郎」調で、声高に東京を意識させるのではなく、遠くから自然に眺めたその文章には、いつもながらこの人の優しさがにじみ出ている。何かにつけ「江戸だ、東京だ」とウンチクを語りたがる似非東京人に読ませたいエッセイ集。2010/12/26

Gen Kato

2
「作家」の範囲がかなり広いので、そのぶん広がりもあります。写真と文章で主張が違う感じもおもしろい。成瀬巳喜男の章に出てくる土地(および廃校になった小学校)出身者としては個人的にも思い入れが深まります。2016/02/09

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