内容説明
極めて科学的で全く無駄のない茶の湯の手続きが今明かされる。茶家を引き継ぐ著者が、茶道の立場で科学的に検証した、やさしく的確な科学の本。
目次
茶事の準備(水の用意;火の用意 ほか)
初座(露地口から腰掛へ;炉檀と風炉のこと ほか)
中立ち(中立ちと露地のこと)
後座(濃茶とその味のこと;濃茶の点て方 ほか)
後始末(火の用心)
著者等紹介
堀内国彦[ホリノウチクニヒコ]
1943年京都市生まれ。京都大学理学部化学科卒業。無機化学専攻。京都大学員外研究員・研修員。研究対象は分子線法による化学反応の素過程の研究、及び四極子マスフィルターによる超高真空残留ガス分析など。茶家堀内長生庵主。堀内宗完を襲名。(財)不審庵勤務。花園大学非常勤講師
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感想・レビュー
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ふくみみ
1
茶の湯が科学的と良く言われるかはわからないけど、何か言いたくて理系の口をムズムズさせる要素はあると思います。この本は茶事の流れに沿って科学的な視点で解説を加えています。私には炭はわからないのでかなり読み流しましたが一酸化炭素中毒まで触れているのがちょっと面白かった。結構あるのかしら…?濃茶、薄茶については苦味と旨味の溶け出しスピードの差について述べておられて、まさに珈琲の旨い入れ方とポイントは同じなんですねぇ!本文にもありますが、データ自体は事実だけど解釈は人それぞれだから面白いなと思います。2011/08/31
しまりんご
0
茶道における様々な決まりごとや所作、道具の扱い方を、科学的な視点から解説し、その合理性を解き明かす本。おもしろかったです。2012/09/30
msimt
0
確かに科学的に見たらそうなんだろうけど、そういっちゃあんまり面白くないような。2011/02/06
くりりん、茶人、人工知能
0
料理は科学、という言葉もあるが、茶の湯(茶道)も科学だ、というのを、主に化学反応の観点から取り上げた書。畠山即翁という、東京の偉大な茶人も帝大の工学系出身であり、理系が茶の湯を取り組む価値は大きいと、心の支えになる本。2012/12/31