内容説明
これもお菓子?幻となってしまったり、あっ!と驚くルーツを持っていたり…。虎屋につとめる著者が語る、楽しく不思議な和菓子の世界。
目次
名前(まるまる・つみつみ;かすてら卵;朝比奈粽 ほか)
材料(山椒;大豆;和紙 ほか)
形(あこや;朝顔煎餅;よりみず ほか)
著者等紹介
中山圭子[ナカヤマケイコ]
東京芸術大学美術学部芸術学科卒。大学時代の卒論のテーマに「和菓子の意匠」を選び、江戸時代の和菓子のデザインを今に伝える「絵図帳」を研究。工業デザイン会社勤務を経て、現在、虎屋の菓子資料室である虎屋文庫で、和菓子の展示企画や資料収集・研究に取り組んでいる。著書に、『和菓子ものがたり』(朝日文庫)、『和菓子夢のかたち』(東京書籍)、『和菓子歳時記』(婦人画報社)などがある
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感想・レビュー
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ポメ子
5
江戸時代にどのようなお菓子が流行っていたかがよく分かった。興味深かったのは、そのころ人気があったアザラシ型の落雁があったという事。昔から人気のものをお菓子に表すのは存在していたのだなあとあらためて江戸時代から続く風習は多い事を感じた。2023/03/26
koishikawa85
4
狐の書評で知った本。おもしろとあるが、そこまで面白くはない。でもつまらなくもない。虎屋くらいしか知らないが、京都はいろんな和菓子屋があるんだなあと思った。2024/04/17
Humbaba
4
和菓子の歴史は深い。だからこそ、現在ではすでに作られなくなってしまったものも多数ある。しかし、一般に作られなくなったとしても、資料の中には存在している。それらにスポットライトを当ててみると、また違った日本の姿というものが見えてくることもあるだろう。2013/10/20
きのたん
3
文献に載ってる菓子。見た目と原材料が珍しいので読んでて楽しいが、どれもアンコで極甘だろうから自分には食べれそうにない。餅には神性があるような気がする。白いからか。日持ちのしない儚さからか。そういえば、なぜ発酵した大福などというものはないのだろう。全部酒になってしまうのか。残ったお菓子と消えてしまったお菓子の間に何か決定的な差異があるようには見えない。運だとしたら、再興もありなのかも。2020/12/25
Humbaba
2
昔食べられた味でも、現在でも食べられるとは限らない。昔の味が美味しいかどうかはともかくとして、それを味わってみたいと感じるのは人間として自然な欲求ではある。新しい味を考えるためには、まず古いものを知りなぜそれが現在まで残っていないのかを考えるのも充分に効率的な方法であるだろう。2014/09/26