内容説明
モダニズム出版社の彗星、プラトン社の実像に初めて迫る画期的な研究。女性をターゲットに、斬新な文芸誌で時代をリードしたプラトン社。そこに集まったデザイナー、編集社と文士たちとの幸福な出会いとその成果。
目次
第1部 プラトン社の軌跡(プラトン社前史;谷町時代前期(大正11年4月~12年12月)
谷町時代後期(大正13年1月~14年4月) ほか)
第2部 プラトン社の雑誌デザイン(『女性』表紙とファッション・プレート;山六郎と山名文夫;『女性』題字ロゴと図案文字 ほか)
第3部 雅俗を遊ぶ―編集者松阪青渓とその軌跡(中山太陽堂とプラトン社;松阪青渓(寅之助)
青渓著作と交友関係 ほか)
著者等紹介
西村美香[ニシムラミカ]
1960年兵庫県生まれ。京都工芸繊維大学大学院修了。大阪芸術大学、京都精華大学兼任講師。デザイナー。意匠学会、日本出版学会会員。著書に、『復刻版「プレスアルト」』(柏書房、共著)、論文に、「1920年代日本の映画ポスター-松竹合名社山田伸吉の作品について」(『デザイン理論』第37号)などがある
明尾圭造[アケオケイゾウ]
1961年大阪府生まれ。関西大学大学院文学研究科博士課程(日本史学専攻)修了。芦屋市立美術博物館勤務。交通史研究会、日本古文書学会会員。著書に、『阪神間モダニズム』(共著、淡交社)、論文に、「後期朱子学者の社会実践-菅茶山の教育活動を中心に」(津田秀夫先生古稀記念『封建社会と近代』〔共著〕所収)がある
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感想・レビュー
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rbyawa
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j001、昭和に入ってからの新感覚派やプロ文はモダニズムの流れとして説明されることもあるようだが、大正8年だっけ9年だっけか、まあいずれにしろそのモダニズムの走りであるはずの出版社で、残念なことに創設時期すら時々取り違えられている…、揉め事があったことが関係者に語られているがその内実はまだ読めていない。大雑把に化粧品会社社長の道楽によって始まり、女性向け高踏寄りへとシフトし、よりにもよってキングに戦いを挑んで冷笑された、軸はブレてはいるものの赤い鳥のパトロンをやっていたり黙殺されていい内容でもないよな…。2019/01/18