出版社内容情報
日中両国でいまも書きつがれ、読みつがれている“三国志”の物語。その原点である正史『三国志』をひもとき、曹操、劉備、孫権らそれぞれの伝記の史実のなかに、英雄たちの真の姿を読む。『三国志』と『三国志演義』の両方を訳した第一人者が、平明な語り口で歴史の醍醐味と物語のおもしろさを存分に語る。解説=井波陵一
感想・レビュー
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takka@ゲーム×読書×映画×音楽
13
前回読んだ同著者の岩波新書の『三国志演義』も読みやすかったが、この本も正史『三国志』と『三国志演義』を比較しながら要点を分かりやすくまとめられていた。清流派という言葉を知らなかったので、荀彧のイメージもまた変わった。原文・読み下し・解説文と原著に少し触れられること、元が講義ということもあって三国志入門にぴったりな本だった。2025/05/23
さとうしん
11
正史と裴注+αの拾い読みでたどる三国志論。正史等史書の文章はすべて原文と書き下しが掲示されているので、内容そのものにはあまり期待せず何かの取っかかりになればいいという程度の気持ちで読み進めたが、魏・呉・蜀の帝王の伝記を中心に拾い読みしていくだけでも主要なエピソードは意外と捕捉できるのだなと感じた。2025/05/21