出版社内容情報
台湾の故宮博物院の62万点余のコレクションが語る興味深い歴史・逸話物語であり中国民族への案内の書。
内容説明
数奇な歴史の運命を生き抜いた、中国の皇帝たちのコレクション62万点余を所蔵する、世界有数の美術館「中華民国国立故宮博物院」。本書は、故宮博物院の文物にまつわる歴史・逸話物語であるとともに悠久の歴史を誇る中国、そして中国民族のうちなる精神への旅である。
目次
故宮博物院への招待
「龍骨」は証言する
神秘な霊性をもつ玉
天地への報告書
龍は天からの使者
青銅器が語る「以食為天」の信念
獣文の威力
カンペイの精神
不磨の詑び証文
一場の夢と消えた野望
人の道の正邪を照らす
乱世に咲く
書聖、王羲之は滅びず〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kitarou
0
美なのか歴史の重みなのか。2010/06/16
韓信
0
台湾の故宮博物院所蔵の書画骨董について、美術的価値ではなく、そのものにまつわる逸話や歴史から説く故宮博物院案内。玉がいかに中国社会で重視されてきたか、文人画で描かれる事物に見える精神性など価値観にも若干踏み込んだ内容なので読み応えあり。基本的な史実が誤っている箇所があるので全面的には信用はできないが。個人的には、宋の神宗や唐の玄宗が封禅の際に泰山付近へ埋めた玉冊(禅地玉冊)が発掘されて、故宮博物院に所蔵されているというのが驚き。2018/06/10