出版社内容情報
学生数の減少により、事実上の全入状態にある「ボーダーフリー大学」が増加している。しかし、そうした大学での学習・教育・研究の実態はあまり知られていない。日本の高等教育が抱える構造的な問題であるボーダーフリー大学の実態を通して、大学はどうあるべきかを探る。
目次
ボーダーフリー大学を読み解く意義はどこにあるか
第1部 ボーダーフリー大学における学習と教育の実態(学生とはどのような存在か;教室はいかなる状態に陥るか;学生はどうすれば学習するのか;教育の質保証はどうすれば実現できるか)
第2部 ボーダーフリー大学における教育と研究の実態(教員とはどのような存在か;教員の採用人事はいかに行われるのか;研究は教育の質保証に資するのか;学生は研究をどう捉えているか)
ボーダーフリー大学はどうあるべきか
著者等紹介
葛城浩一[クズキコウイチ]
1977年生まれ。神戸大学大学教育推進機構准教授。広島大学大学院教育学研究科教育人間科学専攻博士課程修了。博士(教育学)。広島大学高等教育研究開発センターCOE研究員、香川大学大学教育開発センター(2015年度より大学教育基盤センター)講師、准教授を経て、2021年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
事実上の全入状態にある大学 カラオケボックスと化した教室 チンピラに絡まれる危険性すらある 履修主義に基づく成績評価 疑似出席やながら受講の蔓延 最後の砦としての存在意義 大学のディプロマミル化 ちょっと重めの調べ学習 きめ細やかな教育の必要性 研究重視の穏当な選択肢 学術研究の咀嚼を意識した教育還元 卒業や就職の足枷となる必修科目 不要論・淘汰論の後押し 生活圏に近づける形での関心喚起 教育特化型非大学型高等教育機関 まっとうな企業に採用される最低水準 学习面での問題の多様性の極大化2025/05/12