内容説明
農業問題や食糧問題の多くは、気象変動や市場価格変動などの不確実性の影響を大きく受けている。これらの問題の現実的な解決策を明らかにするためには、不確実性の影響を取り入れた分析や計画が不可欠といえる。本書は、こうした不確実性を陽表的に考慮できる計画法の新しい理論および方法を提示するとともに、その応用例を提供しようとするものである。
目次
第1部 理論モデルと基礎概念(市場不確実性下の地域生産出荷計画―確率的2次計画法による接近;不確実性下の個別経営目標および地域目標の同時追求計画―確率的多目的計画法による接近)
第2部 最適化技法と計画支援システム(確率的2次計画的問題の最適化技法;農業計画のための数理計画システム)
第3部 応用モデルとその有効性(開発途上国畑作地帯におけるリスク選好と技術選択―代表的農家の実在分析;都市近郊野菜産地におけるリスク選好と新技術導入効果―個別営農計画を対象とした規範分析;遠隔野菜主産地におけるリスク選好と生産出荷計画―産地計画を対象とした規範分析)