内容説明
現在、ドイツのクラブチームの多くは、長年にわたる研究によって体系化されたコーディネーショントレーニングを盛んに行うようになってきました。神経―筋の連動性を高めるこのトレーニング法は、とくに神経系の発達が著しいジュニア期の選手養成過程で重視されていますが、同時に、世界のトッププレーヤーたちの精妙かつエキサイティングなプレーの基礎を築く上でも不可欠なものです。このコーディネーション能力は、今やスポーツ選手に欠かせない非常に重要な要素になっており、その優劣が一流選手と並の選手を分ける鍵になっています。このトレーニング法を積極的に取り入れることによって、パスやドリブル、ボールコントロールなどの基礎技術を短期間に習得させ、選手たちに内在する他のすばらしい能力をも引き出すことが可能になります。もちろん、本書に掲載した数多くのドリルは、サッカーだけでなく、他のスポーツ種目のトレーニングにもすべて応用できます。
目次
第1章 基礎的コーディネーショントレーニング(基礎理論;ウォーミングアップのなかにコーディネーションを取り入れる;ランニングとジャンプを組み合わせたコーディネーショントレーニング ほか)
第2章 サッカーのコーディネーショントレーニング(基礎理論;技術的な要素を取り入れたコーディネーショントレーニング;コーディネーションの要素を取り入れた技術トレーニング)
第3章 ボール・コロビクス(ボール・コロビクスの基本的な概念;ボールコントロール;手でボールを持って行うトレーニング)
著者等紹介
シュライナー,ペーター[シュライナー,ペーター][Schreiner,Peter]
1953年生まれ。長年にわたり、スポーツ教師およびサッカーA級ライセンスコーチとして、FCシャルケのジュニア選手、そしてアマチュアリーガの選手の指導を行う。スポーツ教師養成コースの講師を担当。ドイツサッカーアカデミーの創立に携わる。ユーゲント・フスバールの代表者でもある
白石豊[シライシユタカ]
1976年、東京教育大学体育学部卒業。1979年、筑波大学大学院体育研究科修了。福島大学教育学部教授。大学での講義をする一方、体操競技のコーチとしてジュニアから大学生までの指導にあたっている。また、多くのトップスポーツ選手にメンタルトレーニングの指導を行い、1996年のアトランタオリンピックでは、女子バスケットボールチームのメンタルコーチを務めた
泉原嘉郎[イズハラヨシオ]
1979年、福岡県生まれ。2001年、福島大学教育学部卒業。現在、福島大学大学院修士課程保健体育科専修在学中。白石豊教授に師事し、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国でサッカーのコーディネーショントレーニングを調査しながら、研究を進めている。また2001年4月より、日本でも15歳以下の選手に対し、サッカーのコーディネーショントレーニングの指導を行っている
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