内容説明
4人の女性にあてて書かれたラブレターを、背景に即して丹念に読み解くことにより、人間ナポレオンの素顔が浮かび上がる。純真な婚約者デジレ・クラリー、妖艶な最初の妻ジョゼフィーヌ、純愛の恋人マリー・ヴァレフスカ、名門ハプスブルク家の姫だった2番目の妻マリー・ルイーズ―それぞれに個性的な女性たちに、時に翻弄され、時に苦悩する英雄の波乱の半生を綴った歴史エッセイ。
目次
第1章 婚約者デジレ・クラリー―マルセイユ娘が王妃に、そして現在のヨーロッパ諸王室の祖に
第2章 最初の妻ジョゼフィーヌ―クレオール娘がフランス皇后、そしてヨーロッパ諸王室の祖に
第3章 恋人マリー・ヴァレフスカ―祖国のために
第4章 二番目の妻マリー・ルイーズ―オーストリア皇女、フランス皇后からパルマ公国女王へ
第5章 その他の女性たち
第6章 子どもたち―嫡子、婚外子そして養子
著者等紹介
草場安子[クサバヤスコ]
福岡県生まれ。1971‐94年、在日フランス大使館広報部資料室勤務。1994‐97年、マルセイユ在住、その間、エクサンプロヴァンスの政治学院(IEP)に学ぶ。1997年9月‐2000年2月、コンゴ民主共和国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おばけりんご
1
ナポレオンと関わりのあった4人の女性たちを取り上げた歴史エッセイ。純真な婚約者デジレ・クラリー、妖艶な最初の妻ジョゼフィーヌ、純愛の恋人マリー・ヴァレフスカ、名門ハプスブルク家の姫だった2番目の妻マリー・ルイーズ―それぞれに個性的な女性たちと交わした書簡を基にナポレオンの人間性を浮かび上がらせています。意外に情熱的で驚きました。懐にいれた女性とそうでない時の文章の入れ混み具合の落差が激しくて読んでいて楽しかったです。でもどの女性もしたたかで一途で可愛らしくて読んでいて興味深かったです。2012/07/07