内容説明
楽しく読めるフランス文学史。むずかしいことも平易な表現で語る卓抜な技能の持主・篠沢教授が、切り口も鮮やかに作家・作品・時代を見せてくれるフランス文学の名講義。
目次
第1章 熱血の世紀末(クローデルのランボー体験;言葉の力;キリスト教全体の縮約;全体劇の夢)
第2章 二重構造の緊張(南北問題と宗教対立;欲望からの開放;マラルメ―ワイルド―バレス;旅行と戦争;無償の行為は行動指針か;背徳と求道;レシとロマン)
第3章 内面世界と時間の流れ(パリとイリエ;コンドルセとシヤンス・ポ;それは今どうなっているのか;終りから始まる物語)
第4章 混沌への恐怖(戦前の知的権威;合理主義と神秘的体験;墓場と不滅性;指導者から詩人へ)
第5章 消え行く夢想(象徴派の愁い;少年の恋;『モーヌの大将』と『ドミニック』;『モーヌの大将』と『狭き門』)