出版社内容情報
学校英文法の視点からは「なぜ?」と感じられる表現を取り上げ、英語史の視点から解説する。待望の続編がついに登場!
内容説明
「学生時代に読みたかった」「目からウロコの1冊」―ご好評に応える第2弾!knowedもknowの過去形だった?going toをgonnaと綴るのはなぜ?Think different.とThink differently.はどう違う?今回も歴史をたどって現代(いま)の英語の「なぜ」に迫ります。
目次
1 英語のたどった道
2 動詞と時制の謎:驚きの過去形・現在完了形
3 定冠詞・名詞・副詞の謎:教わらなかった形
4 代名詞の謎:格の表し方
5 数と人称の謎:一致しないのはなぜ
6 黒人英語の謎:破格に見えるのはなぜ
7 疑問文・否定文の謎:助動詞doを使わないのはなぜ
8 語順の謎:said Poirotのように言うのはなぜ
9 綴り字と発音の文法:究極の言文一致
10 圧力に屈した英文法
著者等紹介
朝尾幸次郎[アサオコウジロウ]
元立命館大学文学部、言語教育情報研究科教授。1949年、広島県生まれ。1971年、東京外国語大学(外国語学部)英米語学科卒業。1974年、デンバー大学大学院(スピーチ・コミュニケーション研究科)修士課程修了。1976年、東京外国語大学大学院(外国語学研究科)修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
68
これは良い! 映画や小説で分からない言い方が歴史的に文法説明されてる。 こういうのが読みたかった。 he don'tとかsays Iとか、ちゃんと説明できるんだなあ2024/02/01
洋書好きな読書モンガー
26
英文学や映画で標準以外の文法が見掛けられる。それは間違いでは無く方言や階級別の言い方、英国以外の英語圏の英語とか標準と違うけど正しい英語として使われている文法の由来等の説明。奥が深い😤2025/05/29
サアベドラ
26
英語の「なぜ」に答える啓蒙的英語本第2弾。2021年刊。前巻では一見不可解に見える語法や文法を歴史言語学の見地から平易に解説したが、本巻では小説やドラマに現れる様々な破格表現を社会方言(黒人英語=AAVE、アイルランド英語)や古風な言い回しの名残りなどとして説明している。英語は日本語よりも文法に厳格な言語というイメージを持っている人もいるかもしれないが、それは書き言葉の場合であって、口語的英語では破格は日常茶飯事。学校英語だけが英語のすべてではないことを本書で学べるはず。2021/09/08
羽
20
映画や小説を英語で読もうとすると、学校で習った英語と違う文法のせいで壁にぶつかることが多い。もとは古英語から発達した英語が、前者は庶民の暮らしの中で、後者は規範主義による英語の標準化の中で、それぞれ育ってきたからだ。今使っている英語が「なぜ」生まれたのか、つまり英語の歴史について、ちょっと立ち止まって考えてみるのは、英語を学ぶ上でも非常に有益なことだと思う。本書は英文法書であり、英語・英文法という視点からのブックガイド・映画ガイドでもある。本書を片手に、シェイクスピア作品をぜひとも近代英語で読みたい。2021/10/22
コバ
1
学校で学ぶような英文法とは異なる表現が文学や映画ではよく使われる。変化した言葉と変わらなかった言葉が残り、今の英文法ができている。 正しいとされる表現を学ぶことは大事だが、この多様性も受け入れていきたい。 言語の起源や歴史に興味があるのでこの手の内容は非常に面白い。2025/01/18