内容説明
天国とは、宗教の深淵なるあこがれ、深奥の秘儀であると同時に、ヨーロッパの文化を解く鍵でもある。本書は天国像の変遷で辿るヨーロッパの「風俗史」「思想史」「社会史」である。古代ユダヤ教の頃から現代まで、神学・哲学・文学・芸術・説教・歴史等、各分野に現れる天上のイメージを総覧。
目次
第1章 天国の曙
第2章 イエスとキリスト教の約束
第3章 イレネウスとアウグスティヌス―天界の霊的身体について
第4章 中世の天国の約束
第5章 ルネッサンスの楽園の快楽
第6章 神中心の宗教改革―プロテスタントとカトリック
第7章 スウェーデンボリと近代の天国観の出現
第8章 天界における愛
第9章 永遠の運動―死後の世界で進歩する
第10章 今日のキリスト教の天国像