出版社内容情報
唐代の詩にひらがな訳を添えたアンソロジー。芥川賞候補にもなった中国通の作家が、鑑賞文を付して漢詩の新たな味わい方を提案する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
7
図書館にて。吉川幸次郎全集を読むかたわら、見つけたもの。借りてから気がついたが、「吾輩ハ猫ニナル」で群像新人賞を受けたひとか。杜甫、李白、白居易、韓愈から百首選び、童謡や都々逸のようなやさしい節回しで訳詞している。著者は中国で日本語教師をやっていたという変わった身の上で、中国人が唐詩を和訳したら、こんなリズムに落とし込むんじゃないだろうか、などどと無責任に分かったようなことを言いたくなったのだった。2021/05/04
Gaudi
0
詩というものの理解は、意味を理解するのみでなく、そこからさらに新たなものを生み出す、あるいは自分のものとすることが求められるようになりました。 井伏の和訓も面白いですが、ひらがなばかりのこれもまたヒントになると思います。 岡山城東高校卒。2020/08/12