内容説明
古今東西の地図に描かれた日本のすがた、決定版・日本地図の歴史。
目次
1 倭国―近隣諸邦での日本地理像(日本が描かれる世界最古の地図;南へ移動させられた日本 ほか)
2 ジパング―西洋人の日本地理像(西洋の地図に現れた最初の日本;南北に長いジパング ほか)
3 大日本―日本人の国土像(なぜ部外者に見せてはいけないのか;道筋だけの日本図 ほか)
4 蝦夷地―地理情報をめぐる東西の鍔ぜり合い(蝦夷地は島?大陸の一部?;この「ゑぞ」は北海道? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
88
地図は見開きの右頁に。まず地図そのものをじっくりと眺めてもらいたいという。Ⅰ倭国ー近隣諸邦から見た日本の地理像。Ⅱジパングー大航海時代以降、日本近海に接近した西洋人の見た日本の地理像。Ⅲ大日本ー日本人自身の国土像の変遷。最後に、Ⅳ蝦夷地ー地理情報をめぐる東西の鍔ぜり合い。地図は丹念な測量の結果、出来上がるとは限らず。なによりも人々の頭の中でまず描かれる。その結果、まだ誰も行ったことのない土地を含む世界地図が大昔からある。深い学識に裏付けられた解説は単に「地図」に留まらず歴史の流れを見通し読み応えあり。2022/09/06
Hiroki Nishizumi
5
こんな本があったんだ。見開きの古地図と解説が分かり易い。なんだか楽しく作ったって感じが分かるよ。2013/11/28
詩歌
4
地理に疎いのに地図が好き。秋津島、大和、ジャパンと数々の呼び名があるが、何故日本と定着したのかと不思議だった。「朝鮮諸邦が外交上用いたことから、日本側もそれが好字であるが故に、漢字国号として採用。」2014/03/27
Wataru Hoshii
3
古今東西の地図上で、日本がどのように描き表されてきたのかがわかる本。中国(東アジア)、西洋、日本という3つの地域における、地図上における日本のヴィジュアル・イメージの変遷がまとめられている。僕は地図がとても好きなので、こういう本は飽きずにいつまでも眺めていることができる。東西に長かったり、半島だったり、3つの丸い島だったり(!)。地図を書いた人が、この島をどのようなところと考えていたのか、想像してみると面白い。近世に行われた樺太の地形把握の探求話も興味深かった。2013/04/20
帆立
2
見開き右ページに地図、左ページに解説。東アジア、西洋、日本国内のそれぞれで時代順に地図が並べられる。この構成がわかりやすくて良かった。蝦夷地で独立に章立てされているのが特に良い。2014/07/27
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