目次
序章 軍歌と恋歌
第1章 新体詩の登場
第2章 「抜刀隊」―新体詩としての軍歌
第3章 志の文学―漢詩の伝統
第4章 共感と追随―新体詩の増殖
第5章 古典派の反撃
第6章 西洋派の一撃
第7章 国民的詩人―民衆歌と叙事詩
第8章 近代詩の成立
第9章 忘れられた実験―自由詩と朗読
著者等紹介
尼ヶ崎彬[アマガサキアキラ]
1947年愛媛県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(美学芸術学専攻)。東京大学助手、学習院女子短期大学助教授・同教授を経て、学習院女子大学教授。美学、舞踊学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かふ
15
日本の近代詩はリズムよい軍歌として始まった。それは子供たちが意味もわからず歌える心地よい韻律だった。その後に恋歌は禁止され、誰もが軍歌を口ずさむようになる。そんなときに自由律が生まれた。悲惨な世界を美しいリズムで語るのでもなく、ただ見た(思ったまま)を語ることだ。それは詩以前の感情の言葉だった。映画『マリウポリの20日間』を見たあとに誰が詩を語れるのかと思った。2024/05/01
みっくん
0
「いきと風流」が面白かったので読んでみました。文学的にどうこうではなく、時代背景を説明するような内容なので、元を知っている方が面白い。途中で「宇宙戦艦ヤマト」や「残酷な天使のテーゼ」が出てきたときには、ずっこけかけましたが、確かに、そういった目で見ると、犠牲的英雄という考えは、ごく身近な場所に潜んでいるのかも知れません。 鴎外氏がますます嫌いになってしまったのと、与謝野晶子の印象が、よく言えば自由奔放、悪く言えば身勝手に拍車がかかりました。 歌は好きなんだけどなぁ。2017/09/09