出版社内容情報
従来の〈言語系統論〉を越えて、いくつかの言語の川が次々に合流し、日本語という大河が誕生したと考える。推計学を援用した成果である。
内容説明
今までの〈言語系統論〉は、一つの流れから多くの支流が生じるモデルを設定し、この水源である〈祖語〉を求めるものであったが、本書の安本説では、逆に幾つかの言語の川が次々に合流し、ついに〈日本語〉という大河が誕生したと考える。推計学の方法を援用した語彙調査の成果。
目次
第1部 新しい方法の登場(印欧比較言語学と数理言語学;探究の基礎)
第2部 諸言語を比較する(演繹と帰納―第2部のはじめに;南の島々の言語と日本語;声調諸言語およびモン・クメール諸言語と日本語;環声調諸言語と日本語)
第3部 日本語はいかに形成されたか(流れこむ諸言語;日本語の起源についての仮説)
第4部 さまざまな検討(偶然以上の一致を示す言語対;古極東アジア諸言語のまとまり)