出版社内容情報
18世紀以降議論が途絶えていた言語起源論は、諸学の成果を結集し、まさに現代的テーマとしてここに蘇った。その視座は言語学、生物学、大脳生理学、解剖学など、多岐にわたる。
内容説明
18世紀以降議論が途絶えていた言語起源論は、諸学の成果を結集し、まさに現代的テーマとして今ここに蘇った。その視座は言語学にとどまらず、生物学、大脳生理学、解剖学、心理学、考古学、化石学、生態学、動物行動学、社会学、法学、経済学など多岐に亘る。
目次
「言語起源論」の起源―言語生理反応説の系譜
英国経験論の介入―感覚命名説の経略
社会と理性のアポリア―ルソーからヘルダーへ
言語起源論の戴冠と失墜
心理学的アプローチの始動
言語相対性と通約不可能性―サピア=ウォーフの仮説と文化人類学的視点の射程
言語の生理学的・生物学的基礎―局在論、全体論、同一説
化石の証言―ネアンデルタール人は語る
霊魂信仰と閃光的発現―文化と社会の発生
言語行為と社会慣習の共振―警戒音から分節音の生成へ
文法の起源と生得的普遍―普遍と種差
動物言語と記号行動
言語起源のコンピュータ・モデル―言語理解と心社会
言語起源論のこれからの課題―新しい認識論の建設