内容説明
神話に現れる多くの神々や英雄たちは、原型として王朝の物語に、また、中世の説話集の中に、繰り返し再生される。この巻は、日本文学の始原に迫り、説話の本質を明らかにする。
目次
日本神話の想像力―『古事記』にそくして
古代王権と文学
古事記の世界像
風土記における伝承の位相
古代伝承文学と語り
説話の原則
説話と物語文学
古代説話文学と聖徳太子伝暦
往生伝と法華験記―『日本往生極楽記』と『大日本国法華経験記』の文学史的位置
今昔物語集の方法と構造
言談の記録と記録の抄録―江談抄・中外抄・富家語・古事談
世俗説話集の語り―『宇治拾遺物語』を中心に