出版社内容情報
昨夏の参院選では「日本人ファースト」を掲げた参政党が得票・議席ともに大幅に増やしました。これを契機に、日本に在留する外国人を攻撃する差別・排外主義がこれまで以上に広がりつつあります。社会に広がった格差と貧困を背景に、鬱積してきた人々の不満と不安の「はけ口」として、外国人への敵意=排外主義が煽られています。何より日本政府の外国人政策―入管体制こそが排外主義を扇動してきたことは重大な問題です。
政府は急速な少子高齢化によって深刻化する人手不足を補うために、2018年、「単純労働者は受け入れない」というそれまでの政策を大転換して「特定技能制度」を新たに作りました。そして、コロナ禍を経て総数で約400万人、就労者でも250万人を超えるようになった在留外国人を、将来も見越して「国益」で厳格に選別する体制を作ろうとしています。すでに昨年5月から「不法滞在者ゼロプラン」が始まり、強制送還が急増しています。
今号では差別的・排外的な流れをさらに強める高市政権への批判とともに、「排外主義者」の分析や、マスメディアの責任の果たし方、スパイ防止法制定の動きなども取り上げると同時に、「排外主義と闘う」実践として、外国人との対等で友好的な共生社会の実現に向けた市民の取組みについても紹介しています。また、今年初めに米トランプ政権が強行したベネズエラ軍事侵攻についての解説記事も掲載しています。
【目次】
グラビア「ベトナムの若者が〝働き続けたい〟と思える日本へ」;橋本健二(早稲田大学教授)「排外主義者は社会の敵である」;児玉晃一(弁護士)「不法滞在者ゼロプラン~国境管理を利用したホロコースト」;石橋学(神奈川新聞)「反差別報道に取り組むメディアの責任」;インタビュー 吉水慈豊さん(日越ともいき支援会代表理事)「支援団体も力を持たないと守れない―在留ベトナム人支援の現場から」;インタビュー 榎井縁さん(藍野大学教授)「高校で外国人の子どもたちを大切にするために―大阪府の『枠校』の取組み」;中谷雄二(弁護士)「『スパイ防止法』のねらいと危険性」;康玲子「時代の曲がり角で 互いの尊厳を大切にしあうために」;大橋さゆり(弁護士)「弁護士Oの何かと忙しい日々~ワン・ワールド・フェスティバルと大弁おおさか人権フェスタ」;西尾幸治(本誌編集員)「米国の『力による支配』を許さない―ベネズエラへの軍事侵攻とキューバへの圧力強化」;青柳純一(金起林記念会共同代表)「韓国市民社会と学びあう日本市民―総選挙後の日韓関係と東アジア」;レポート「自衛隊情報本部違法配転・パワハラ訴訟 第3回口頭弁論」;



