出版社内容情報
中央アジアで勃興し、4世紀以降はシルクロードの交易で主導的な役割を担ったイラン系のソグド人。東へと拡大し、唐帝国内にも拠点を持つほどの大きな力とネットワークを持っていた。だが、やがて他の民族に飲み込まれる運命をたどり、11世紀以降、歴史の彼方へと消えた。
時は下り20世紀初頭、シルクロードの要衝・敦煌近郊ではソグド商人たちが書いた「古代書簡」が、トルファンでは漢文仏典の裏に書かれたソグド語の断片が相次いで見つかる。本書には、「古代書簡」の全訳と、日露に残る未研究断片の校訂と考察を収録する。いずれもソグド語研究の世界的権威である吉田豊・帝京大学文化財研究所客員教授(京都大学名誉教授)の労作である。
【目次】
はじめに(山内和也)
第I部 ソグド語の「古代書簡」(吉田豊)
1章:古代書簡:古代書簡の翻訳と訳注
2章:古代書簡の歴史的背景とシルクロード交易など:書簡IIのsyskwnyをめぐって
第II部 ソグド語断片研究(吉田豊)
1章:大谷探検隊将来西厳寺橘文書と旅順資料
2章:サンクトペテルブルク東洋写本研究所所蔵のDx文献中のソグド語断片
3章:漢文面の情報とソグド語面の研究
目次
第1部 ソグド語の「古代書簡」
第2部 ソグド語断片研究
著者等紹介
山内和也[ヤマウチカズヤ]
帝京大学教授、帝京大学文化財研究所長、帝京大学シルクロード学術調査団長。専門はシルクロードの考古学・文化史。1961年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(修士課程)、テヘラン大学人文学部大学院古代イラン文化・言語学科(修士課程)修了。東京文化財研究所を経て、2016年より帝京大学教授・帝京大学シルクロード学術調査団長、2022年より帝京大学文化財研究所長
吉田豊[ヨシダユタカ]
帝京大学文化財研究所客員教授、京都大学名誉教授、英国学士院客員会員。1954年生まれ。専門はイラン語史、ソグド語文献学、京都大学文学修士、IBU国際仏教大学、神戸市外国語大学、京都大学を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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