出版社内容情報
愛、笑顔、言葉、夢など、この世界には数えきれないほどの「贈りもの」があります。
そして、その一つひとつには、たったひとりだけ、『贈り師』と呼ばれる者が存在します。
彼らの報酬は金銭ではありません。贈り師が贈ったものを依頼主が使うことにより初めて生まれる、その「意味の重さ」に応じて、ある特別な形で支払われるのです。
もし、その贈りものが相手の人生に深く影響を与えた場合、その代償もまた、大きくなる――。
それでも人は、愛する人を救うために、臆することなく求めていきます。
これは、そんな「言葉」の「贈り師」が、自ら選び取ったさまざまな人生の悩みに寄り添い、「言葉」という贈りもので人々の未来を変えていく物語です。
内容説明
海の見える街に暮らすあるひとつの家族。幸せだった彼らの日常に突如訪れる終焉へのカウントダウン―。愛する人を救うため、ナギとキヨは必死にその術を探すが、命の砂時計は無情にも、その砂を落とし尽くしていく。反せない生きづらさへの葛藤。想えば想うほどに離れていくふたりの心。贈る言葉すら失ったとき、ふたりが呼ぶ声の先に見たものとは―。
著者等紹介
凛[リン]
愛知県生まれ。2020年より創作活動を開始する。本作は三作目の作品となる。これまでに『ずっと仲良しでいてください』『マルタの血』などを執筆。(いずれも未発表)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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