内容説明
芸術としての価値を生みだす核心部分を削ぎ落とすことによって、音楽はいまだかつてない、あらたな芸術性を創造する―ユニークなクリエイティビティとピュアな感性、そこからうまれた想像力が紡ぐイノベーション・ストーリー。
著者等紹介
関口純[セキグチジュン]
1978年生まれ、埼玉県出身。青山学院大学国際政治経済学研究科卒業。ロシアの国立大学など、国内外の教育機関で勤務。現在は東京を拠点に活動中。本作が初の出版作品となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆうきなかもと
5
少年の頃、架空のバンドを妄想して遊んでいたことがある。そして主人公がその年でそれをやるの?!かと少し戸惑った。しかし本書のちょうど真ん中くらいの「品川さんの死」で一気に腹落ちした。これは真にアートについて書かれた小説だと。僕の理解としては、宮台真司のいうアートの定義、「人を傷つけるのがアートの機能である」というのがまさにここに描かれていたと感じた。そう、品川さんは、ダンケレコード店と出会い、二度ともとに戻れないほど価値観を砕かれたのだ。そして読後、僕も後戻りできないところに来てしまったような気がする。2024/09/30