内容説明
身近なニュースを養老孟司が独自の視点で分析。浮かび上がったのは、現代人に取り憑いた「考えない病」だった。現代人の生き方を根本から問い直し、「考えなければ」たどり着けない「面白い世界」へと導く。養老孟司が提唱する「唯脳論」「自然主義」等の思想を集めた普遍的な名著の復刊。
目次
第1章 「考えているかどうか」を考える
第2章 「少子化」について考える
第3章 「老化」について考える
第4章 「都市と田舎」について考える
第5章 「歴史」について考える
第6章 「現代の医学」について考える
第7章 「倫理」について考える
第8章 「犯罪」について考える
第9章 「政治」について考える
第10章 「言葉」について考える
著者等紹介
養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937(昭和12)年、鎌倉市生れ。東京大学医学部卒。東京大学名誉教授。専攻は解剖学。1989(平成元)年『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
51
やはり、時々は養老先生の文章に触れることがいいなあ~と思う。時間を超えて、そうそうと思うこと。自分の中にあるものを再認識できる時間になる。それは、共感できるものが多いからかもしれない。人が生きるとは、どういうことなのか。どういう環境と時間軸の中にあるのかを考え続けること。2025/03/31
ムーミン
28
同じ文を何度も読み直しました。深く面白いと思いました。2024/11/24
ふくい
5
氏の著作は6,7冊目あたりか。過去の執筆のより合わせであった。さすがに言いたいことが予想できる程度にはなってきた。2024/12/01
さちめりー
3
先生直筆の表題のみで文庫に添えたまえがきもあとがきもないのは、なぜだろう。ページを開くと、2004年発行の『あなたの脳にはクセがある「都市主義」の限界』を改題再編集したものとあり新刊だと思い込んでいたので拍子抜けしてしまった。が、先生の論は普遍的であるし、未見な内容もありおもしろく読めた。20年前の先生の口調はややシニカルでそれがまたいい。東大紛争をはじめとする学生運動の構造を都市化の点から考察していて目を見張った。英語でなく日本語で論じる方法を人生をかけて選択したという告白に熱い心意気を感じた。2024/12/15
辻本 敏久
3
儚い。2024/12/19