内容説明
―僕の命が消えたら、初めて尊い存在になるのだろうか?自信がなく宙ぶらりんに生きる高二女子、中崎晴は音楽と過激な詞で視聴者を虜にする大人気クリエイター『earth』オタクで、密かにアフレコ動画を投稿している。ある日、とある理由から『earth』の正体がクラスメイトの星川凪だと知ると同時に、晴は詞に声を吹き込む覆面声優に抜擢されてしまう。凪と出会い、晴が声を届ける喜びに目覚めていく中、突然『earth』は解散危機に追い込まれてしまい…?生きづらさを抱えるあなたに贈る、温かい涙が止まらない感動作。
著者等紹介
小谷杏子[コタニキョウコ]
2020年、「アルファポリス第3回ライト文芸大賞」にて大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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🔗Akane_Rira. ໒꒱· ゚ @生きる希望がほしい
43
萩森じあさんの表紙イラスト、ポップに惹かれて電車の中で読了。展開はまあ王道をちょっと抜けた感じ(?)家族関係があまり良好ではない晴ちゃんに心を開ける相手ができて良かったな、と思いました。でも晴ちゃんもお姉ちゃんのこと大切に思ってるもんね、これからも仲良くしてくれるといいな。ていうか絶対凪くんと晴ちゃん付き合ったよね!? 相変わらず萩森じあ先生の表紙イラスト、髪の色のあえてグラデーションを使わない所、服の影の色をあえて明るい色で使う所、素敵です!小谷杏子先生のスターツに出版している本を読んでみたいです。2024/05/19
なみ
15
人気クリエイター『earth』のファンである晴は、クラスメイトの男子が描く絵に見覚えがあることに気づき──。 晴は声優として『earth』の作品に声を吹き込むことになる。 言い争いや意見の食い違いは絶えないけれど、お互いのことを大切に思っている2人の関係性がすごく良かったです。 ゆらぎさんの柔らかい雰囲気も好きです。 重い過去を背負っている登場人物もいる中で、バランスを取っているような気がして、全体的に読みやすくなっていたように感じました。2024/06/14
かず
3
自分がやりたい事をやり続けていく。 周りがなんと言おうが、自分の好きなものを好きなままでいていいんだと肯定してくれる様な物語。 ただ、やっぱり好きな事をして生きていく為にはそれなりの才能が必要なんだと思う。 言葉を紡ぐ才能、心揺さぶる絵を描ける才能、感情が伝わる声。そして周りに評価されていない時でもそれを続けられる資金や場所。 夢物語の様で意外と現実的に必要なものが描かれていてた。 でも、もしそんな才能がなくても、死んでしまうくらいなら好きな物に集中してとりあえず今を生きていればいいと言われた気がした。2024/09/21