内容説明
汚い身なりで村から村へとさまよい歩き、酒におぼれる井月。だが彼の手紙を読むと、芭蕉堂建設・書画展観会・俳諧集出版などを精力的に企てていたらしい。決して放浪者ではなく、世捨て人でもなく、むしろ野心的だったのかも知れない。―従来の井月のイメージを覆す、画期的な一冊。
目次
第1部 井月の手紙と雑文(春近開庵勧請文;送別書画展観会のちらし;書簡一「心の目算忽ち変じて」;書簡二「活計に道を失ひ住居不定」;書簡三「御内々御願上候事」 ほか)
第2部 井月の旅路と人物像(生い立ちは;諸国行脚の足取りは;北信濃で活動開始;伊那谷に現れる;『紅葉の摺りもの』をたどる ほか)
著者等紹介
一ノ瀬武志[イチノセタケシ]
1971年、長野県上伊那郡辰野町生まれ。音楽教師。伊那に赴任してから郷土教材の魅力に憑りつかれ、次代を担う子どもたちに井月をどう教えたらよいか、研究および授業実践に没頭。また、学習指導の業績により文部科学大臣優秀教職員表彰(平成30年度)を受けたり、美篶小学校・赤穂南小学校のブラスバンドを長野県代表に育て上げるなど、各方面で活躍している。一般社団法人井上井月顕彰会監事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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