内容説明
桧山蓮はある日、幼なじみで優等生の茅部美晴が、教室の窓ガラスを割る場面を目撃する。突然の暴挙に驚いた蓮が思わず声をかけると、美晴は目に涙を浮かべて言った。―私が見えるの?彼女が患っていたのは「透明病」。その病は、なんの前触れもなく徐々に周りから認識されなくなることからそう呼ばれているらしい。蓮は美晴を救うため透明病について調べ始めるが、解決の糸口はつかめない。美晴の透明化が進んでいく絶望的な状況の中、蓮が出した答えとは…?アルファポリス第3回ライト文芸大賞切ない別れ賞受賞作品。
著者等紹介
糸烏四季乃[イトウシキノ]
北海道出身。2020年、『この世界で僕だけが透明の色を知っている』がアルファポリス「第3回ライト文芸大賞」で「切ない別れ賞」を獲得、書籍化に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
15
美大を目指す主人公の蓮の幼馴染は、剣道も強い優等生の美少女、茅部美晴。 そんな彼女が、周囲からどんどん認識されなくなっていく切ない物語。 なんとか食い止めようとする蓮ですが、残酷にも、美晴は段々と透明になっていきます。 美晴のことを蓮だけが認識できる理由についての見解が、蓮と美晴でそれぞれ違うところがとてもよかったです。 消えゆく美晴を前にして、蓮が選んだ行動が、綺麗で素敵なラストにつながっていて、とても感動的でした。 タイトルも素晴らしい!2023/02/22
COMALI
3
あなたを忘れたくない。その気持ちが強く強く伝わってきた。2021/06/26
色素薄い系
3
ハッピーエンドではなく悲恋エンド。個人的にはとても好みですね。透明病からなんとかして救おうとして他にも発症した人とその関係者が出てきたのはちょっと意外でした。美晴の為に蓮ができる事としてこれからも絵を残していく事は最後の望みを叶えてあげる事にも繋がるので良かったと思います。2021/07/11
太郎
3
★★★☆☆2021/07/07
ぬりかべ
2
よく見る題材だけにどこまでリアリティさを求めるか 感情移入が自然かがポイントになるかな?と思ったけど 以外にすんなり物語に没入することができました。 ここでこの伏線を入れてくるかーてな感じでも 楽しめましたしね。2023/07/13